日本企業が大型クロスボーダーM&Aで失敗する最大の原因は「高値つかみ」なことだ。とりわけ複数の企業が買収に乗り出して争奪戦になると、「後にはひけぬ」とばかりに買い値をつりあげる傾向がある。東芝を倒産寸前にまで追い込んだウェスティングハウス争奪戦の最後の競合相手が三菱電機だったことからも、日本企業の「高値つかみ」ぶりがうかがえるだろう。
国内外で積極的なM&Aを仕掛けて成長を続けている日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は「絶対に高値つかみしないこと...
中国企業のM&A戦略を紹介するシリーズ。今回は2017年、英国に本拠地を置くチェリーバレー・ファームズを買収した北京首都農業グループ(首農集団)を取り上げる。買収額は約251億円(約15億元)だった。