中国企業のM&A戦略を紹介するシリーズ。今回は2008年にオリックスからスポーツウエアメーカーのフェニックスを買収した「中国動向集団有限公司」を取り上げる。売却価格は1円と報道された。

中国動向集団とは?

中国動向集団は2002年に中国・北京で設立され、スポーツアパレルの企画・生産・販売を始めた。2006年から、中国大陸とマカオで、イタリアの「カッパ(Kappa)」ブランドの取り扱いを始める。2007年に香港証券取引所に上場した。

そのような中、中国動向集団は2008年、オリックスとの間で、フェニックスの株式譲渡契約を締結する。これは、中国動向集団のグローバル展開への第一歩であったとみられている。

アリババに出資も

中国動向集団は2011年、アリババのジャック・マー(馬雲)会長らが立ち上げた未公開株投資ファンドのユンフェン・ファンド(雲峰基金)に約110憶円(1億米ドル)を投資した。

このファンドはアリババの株式を保有しており、中国動向集団はファンドを通じて、アリババ株への投資を行っていることになる。2014年にアリババが上場したのに伴い、中国動向集団の株式も上昇して話題になった。

フェニックス、2004年にオリックス傘下で再スタート

フェニックスの前身である株式会社鳳商会は、1952年に問屋業として創業した。1967年にフェニックスに社名変更し、問屋業からアパレルメーカーに業種転換を果たした。

その後1983年、フェニックスは、カッパ(Kappa)ブランドを生み出したイタリアのMCT社と技術提携し、Kappaブランドのアスレティックウエアなどを発売した。

フェニックスは、「PHENIX」ブランドのスキーウエアで日本国内で大きなシェアを占めていた時期があった。また、スキー&アウトドアの「Phenix」、とスノーボードの「X-niX」といったブランドの製造・販売も手がける。

しかし、1990年代を過ぎると、スキーウエア販売が低迷していく。フェニックスは2004年、オリックスをスポンサーとして産業再生機構の支援を得ることを発表する。増資を行い、オリックスの全額出資子会社を受け皿とし、会社分割により新生フェニックスをスタートさせた。