中国企業のM&A戦略を紹介するシリーズ。今回は、東芝傘下の東芝ライテックから、中国における蛍光ランプ・LED(発光ダイオード)電球などの一般用ランプ、照明器具の製造・販売事業を買収した康佳(コンカ)グループを取り上げる。

2016年、東芝ライテックは、中国における照明器具の製造・販売事業を、康佳グループ傘下の会社に譲渡すると発表した。東芝が進めている構造改革の一環として、一般用照明製品の製造を東芝の国内製造拠点および外部生産委託に順次切り替え、市場ニーズに合わせたフレキシブルな生産体制の整備を進めるのがねらいとされる。

康佳グループとは?

康佳グループは日本ではあまり知られていないが、中国を代表するメーカーの一つ。広東省・深圳市に本社がある。深圳市には多くの中国企業が本社を置く。康佳グループの本社ビルは以前、深圳市の華僑城という地域にあった。筆者は華僑城に住んでいたことがあり、個人的にも馴染みが深い企業である。その後、2015年に本社を市内の科学技術園区に移転した。

康佳グループの前身である「広東光明華僑電子工業公司」は1980年、中国と香港企業による合弁会社の第1号として設立されたとされる。1992年に、深圳証券取引所への上場を果たした。康佳グループは傘下に多くの企業を抱え、広東省及び深圳市の発展を支える一大企業グループを形成している。

家電メーカーとしての康佳グループ

康佳グループは現在、大きく4つの事業を柱とする。マルチメディア関連機器、携帯電話・スマートフォン関連、白物家電、デバイス用アクセサリーである。主要製品はカラーテレビ、携帯電話、冷蔵庫などの白物家電、生活家電、LEDなど。不動産開発も手がけている。

康佳グループは1990年代初頭、中国国内の同業メーカーに先行して製品技術開発センターを設立した。カラーテレビや携帯電話の事業展開に際して、こうした技術的な蓄積がものをいったとされる。技術力に裏打ちされた「KONKA康佳」ブランドは、1990年代にはすでに中国で広く認知されているメーカーの一つとなった。

グローバル企業に成長

康佳グループは現在、国内に70社以上の支店と300の販売拠点を持つ。また、海外では5大大陸に進出を果たし、108の国・地域で事業を展開している。

海外の顧客数は1億人を超えている。支社、代表処、工場設立などを通じて、グローバル戦略を推し進めている。また、米国のシリコンバレーにも研究開発拠点を設けている。