中国企業のM&A戦略を紹介するシリーズ。今回は、工作機械などの製造を行う「池貝」を上海電気集団から買収した台湾企業の「友嘉実業集団」(Fair Friend Enterprise Group;FFG)を取り上げる。

2016年には、友嘉実業集団は池貝を通じて、工作機械中堅メーカーの新日本工機を買収した。台湾企業が日本の工作機械メーカーを立て続けに買収することは異例だったため、話題を呼んだ。

明治時代から続く機械メーカーの老舗、池貝

池貝は、日本における機械工業の勃興期だった明治時代の1889年、池貝庄太郎によって創立された。国産第1号の旋盤を開発・製造した。旋盤は工作機械の顔ともいえる代表的な製品で、同社が量産に先鞭をつけた。

その後は、ディーゼルエンジン、印刷機械、プラスチック加工機械などの開発・製造も手がける。1949年には、池貝鉄工となり、1991年に池貝に改称した。

民事再生法適用と上海電気集団による買収

しかし、池貝は1980年代から経営不振と再建を繰り返し、2001年に民事再生法適用の申請を行った。そうした中、2004年に上海電気集団が資本参加し、池貝は同集団の傘下に入ることになる。

上海電気集団は機械装備などを製造する会社で、その歴史は1880年にさかのぼるといわれている。2005年には香港市場に上場も果たした。傘下には60社余りの企業を抱え、従業員は約4万人。

上海電気集団の傘下には、配電、旋盤、環境保護をはじめ多数の産業グループを擁し、上海電気集団は工業デザインなどの主要分野で、長期にわたって中国トップの地位にあり、世界でも一定のシェアを誇る。