東証ジャスダック市場に上場するズーム<6694>の株価が、2020年6月5日に前日終値の1900円から一気に400円値上がりし、午前9時15分に2300円のストップ高となった。業績や新製品、M&Aなどで特に材料視される内容はなく、株式市場では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による在宅勤務やリモート会議の普及で急成長するビデオ会議アプリサービスの米Zoomと勘違いされているとの見方がもっぱらだ。

勘違いで買われた?日本のズーム

日本のズームは音響機器メーカーで、ハンディレコーダーやハンディビデオレコーダー、ギター・ベース用のコンパクトエフェクター、オーディオ・インターフェース、マルチトラック・レコーダー、ドラムマシンなどを手がける。ややこしいのは同社の英語表記が「ZOOM」であり、製品のロゴマークとしても使われている。

さらには米Zoomのビデオ会議を利用する際にパソコンやスマートフォンの内蔵マイクでは音質が悪いため、ズーム製のマイクやハンディレコーダーを接続する方法もインターネット上で広まっており、「あのZoomがビデオ会議用に音声システムを供給している」と勘違いするユーザーも少なくないという。一部の個人投資家もズームを米Zoomの日本法人と勘違いして「買い」を入れているのではないかと言われている。

ズームも自社のホームページで「当社はビデオ会議サービスを運営する米国のZoom Video Communications, Incとは一切関係ありません。ご注意下さい」と注意喚起している。