全国39県で2020年5月14日に緊急事態宣言が解除された。残りの東京や大阪など8都道府県についても同5月21日をめどに改めて判断するという。

こうした流れを踏まえて、営業を自粛していた飲食店や物販店などで営業を再開するところが増え始めており、緊急事態宣言解除を機に一気にポストコロナ社会に向けた動きが加速しそうだ。ただ、新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波が予想されており、以前と同じやり方というわけにはいかない。

飲食店の営業スタイルを大きく変えた店舗が登場したほか、M&Aや投資行動などにも変化の兆しが現れてきた。ポストコロナ社会はどうなるのだろうか。

店舗入口で次亜塩素酸水を全身に自動噴霧 

KICHIRI(東京都渋谷区)は、緊急事態宣言解除後に来店客が安心して楽しく飲食できるように工夫した、新居酒屋様式のモデル店舗「KICHIRI新宿店」を開業した。

新型コロナウイルスの侵入を防ぐため、店舗入口に次亜塩素酸水を全身に自動噴霧する装置「じあくぐりん」を配置したほか、店内には新型コロナウイルスを不活性化するオゾン発生器も設置した。

また来店客と従業員との接触を8割減らす非接触型サービスとして、店内でのオンライン飲み会用にタブレット端末などの貸出を行う。オンライン飲み会の場所を探している一人客や、複数名で来店し、一人ずつの席で安全にオンライン飲み会に参加するなどの使い方が可能という。

さらに入店時は液晶モニター越しで入店の案内を行う、携帯電話で注文する、料理はフードカバーを付けたうえで席横スペースに置く、卓上に会計金額を常時提示し、キャッシュレス決済を行う、退店時は2メートル以上離れた位置から見送る-などの対策にも取り組む。

KICHIRIはカジュアルダイニング「KICHIRI」や、石窯で焼くハンバーグ専門店「いしがまやハンバーグ」を中心に関西、首都圏、長野県、愛知県などで103店舗(2020年5月12日時点)を運営している。モデル店舗の取り組みに来店客からの支持が得られれば、同社の他の店舗はもちろん、他社の店舗にも影響を与えそうだ。