新型コロナをやっつける「深紫外線」応用製品急増の気配

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写真はイメージです

新型コロナウイルスを不活化できる波長280ナノメートル(ナノは10億分の1)以下の深紫外線を巡る動きが盛り上がってきた。照射するだけでウイルスの不活化効果があるため、壁や床、ドアノブなどの室内全体から、マスク、携帯電話などの小物に至るまで幅広い利用が見込める。 

飲食店などで行われているアルコールでふき取ることでウイルスを除去する方法では、どんなに頻繁に行っても一抹の不安が残るが、常時照射であればその心配はない。マスクへのアルコール噴霧も噴霧むらが気になるが、深紫外線なら均一に照射できそうだ。 

深紫外線の開発、応用の最新状況を見てみると。 

マスクや空間のウイルスを不活化 

徳島大学との産学連携でスタートしたベンチャー企業のナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市)は、同社が開発した波長275ナノメートルの深紫外線LED(発光ダイオード)を用いて、医療用のN95マスクに付着したウイルスを不活化する実験を行った。 

その結果、コロナウイルスが付着したN95マスクに深紫外線を10分間照射したところ、ウイルスを99.8%以上不活化できたほか、同作業を20回繰り返しても、マスクの微細粒子除去性能の低下や表面撥水機能の低下は起きなかったという。 

N95マスクなどの医療用マスクは、いまだに十分に確保できていないのが実情で、やむを得ず消毒して再利用しているという。今回の実験結果からは医療現場での活用が可能なことが示されたほか、他の一般的なマスクでも利用が可能とみられる。 

同社ではすでに深紫外線LEDを用いた機器を商品化しており、ネット販売を行っている。 

化学用特殊ポンプなどを手がける日機装<6376>は、宮崎大学医学部と共同で同社が開発した深紫外線LEDを用いた新型コロナウイルス不活化試験を実施し、有効性を確認した。 

実験はプラスチックシャーレにウイルス液を滴下し、深紫外線を30秒と60秒照射し、その後回収したウイルスの感染価(感染性を持つウイルスの数)を測定したところ、ウイルスの感染価の減少率が、30秒、60秒照射ともに99.9%以上に達したという。 

同社はすでに光触媒による除菌・消臭機能に加え、捕捉したウイルスなどに深紫外線を照射し、不活化させる空間除菌装置を商品化している。 

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