世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。その治療薬として注目されているのが「アビガン(一般名はファビピラビル)」だ。その「アビガン」で株価が上がっている企業がある。シミックホールディングス(HD)<2309>がそれ。

実は「アビガン」メーカーではないシミック

シミックHD株は2020年4月24日に前日比84円高(+5.87%)の1514円で引け、3日連続の値上がりとなった。

しかし「アビガン」を開発・生産しているのは同社ではなく、富士フイルムホールディングス(HD)<4901>子会社の富士フイルム富山化学だ。なぜ「アビガン」を材料に、シミックHDの株価が上がるのか?そもそも同社はどんな会社なのか?

その秘密は同23日に同社が発表した「抗インフルエンザウイルス薬『アビガン錠』の臨床試験および製造を支援し、新型コロナウイルス感染症患者への早期提供に貢献」にある。それによると同社は「CDMOとして『アビガン』の製造を支援すること」になったという。

CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)とは、医薬品の開発・製造受託機関のこと。元々は経営資源を創薬や臨床開発など医薬品の研究開発に集中したい製薬会社に代わって、開発した医薬品の製造を引き受けるCMO(製造受託機関)だった。

その後、CMO事業に加えて、開発(Development)工程の一部である製剤研究や治験薬製造まで受託するCDMOが誕生したのだ。シミックグループでは、シミックHD子会社のシミックCMO(東京都港区)がCDMO事業を手がけている。