ソニーは、金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングス(ソニーFH)に対しTOB(株式公開買い付け)を実施し完全子会社化することを決めた。金融事業をエレクトロニクス、エンターテインメントと並ぶコア事業と位置づけ、親子上場の解消により迅速で柔軟な意思決定ができる経営体制の構築を図る。現在の株式の所有割合は65.04%でTOBにより全株式の取得を目指す。ソニーFHはTOBに賛同を表明しており、TOB成立後に上場廃止となる見通し。

買付価格は1株あたり2600円。TOB公表前営業日の終値2064円に対して25.97%のプレミアムを加えた。買付予定数は1億5213万36株(下限は707万株)で、買付予定額は最大3955億3800万円。買付期間は2020年5月20日から7月13日まで。決済の開始日は7月20日。買付代理人は野村証券。

ソニーは1979年、米保険会社のザ・プルデンシャル・インシュアランス・カンパニー・オブ・アメリカと合弁でソニー・プルーデンシャル生命保険(現在のソニー生命保険)を設立し、金融事業に参入した。その後、1998年にソニーインシュアランスプランニング(現・ソニー損害保険)、2001年にソニー銀行を設立。2004年に金融子会社を傘下に置く持ち株会社としてソニーFHを会社分割で設立した。ソニーはソニーFHを完全子会社化し、主力の生命保険事業で顧客データの収集や分析をする際にAI(人工知能)やクラウドコンピューティングを活用するなど、金融事業と最新技術の一層の融合を目指す。

ソニーは2021年4月1日に商号を「ソニーグループ」に変更することも併せて発表した。グループ本社事業を「ソニーグループ」が引き継ぎ、エレクトロニクス事業は4月1日に設立したソニーエレクトロニクスが承継する。