フリマアプリ事業のメルカリ<4385>は2020年5月13日、学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校(N高、沖縄県うるま市)で「Project 2040 – 20年後の価値交換を考える」と題した授業を始めると発表した。N高通学コースの課題解決型学習(PBL)「プロジェクトN」の一つとして、生徒に未来の価値交換を支えるビジネスやサービスを提案させる。期間は同日から6月26日まで。

メルカリは「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」をミッション(企業使命)として掲げ、2017年に研究開発組織の「mercari R4D(R4D)」を設立。「テクノロジーの力で価値交換のあり方を変えていく」ための研究開発に取り組む。R4Dは東京大学インクルーシブ工学連携研究機構(RIISE)と「価値交換工学」の共同研究を進めており、その一環としてN高の授業に参画する。

授業ではテクノロジーの進化によって登場した貨幣以外の「信用」や「暗号資産(仮想通貨)」など価値交換の変遷を学び、現在の価値交換を支えるサービスを調査。その上でグループワークにより、今後20年間に起こる社会の変化を予測し、新たな価値交換を実現するサービスやビジネスを提案して終了する。メルカリは授業に講師を派遣するほか、特別講演や優秀学生グループによる同社役員へのプレゼンテーションを開く。

メルカリのフリマアプリはヤフーが展開する「ヤフオク!」と並び、中古品販売を「企業−個人」から「個人−個人」に変え、二次流通の市場規模を急拡大した。その決済手段として非接触型決済サービス(FelicaとQR・バーコード決済に対応)の「メルペイ」を導入するなど、IT技術による流通変革でビジネスを成長させている。

今回の授業は高校生に二次流通の仕組みと意義を教えることでメルカリユーザーの潜在顧客を開拓する効果があると同時に、若年層がどのような流通や決済のスタイルを求めているのかを調査する狙いもありそうだ。

N高は2016年4月開校で、現在の生徒数は1万4702人。授業やレポート提出などをインターネット上で実施するのが特徴だが、全国19カ所の校舎で学ぶ通学コースもある。高校卒業資格のための必修授業に加えて大学受験やプログラミング、ライトノベル、ゲーム、ファッション、美容などの課外授業や職業体験も受けることができる。

文:M&A Online編集部