2018 年11月に設立されたばかりのベンチャーがM&Aを活用することで、わずか1年半で一つの夢を実現した。時間を買うM&Aならではの現象といえそうだ。 

自らを納豆ベンチャーと称する納豆(茨城県水戸市)は、米国カリフォルニア州の納豆メーカーMegumiNATTO, Inc.の全株式を取得し、子会社化した。 

「世界の食卓に納豆を届ける」が同社のミッションで、しかも歴史ある水戸納豆の独自製法で開発した納豆が対象。当面MegumiNATTOの独立性を保ちながら将来は国内外での事業拡大や新規事業の創出でシナジーを発揮していくという。 

納豆でフードテック事業にも挑戦 

MegumiNATTOは米国のオーガニック納豆市場でトップシェアを誇り、取引先は全米40州以上に及ぶ。納豆は同社を足掛かりに成長が著しい米国の発酵食品市場に参入し、納豆市場の拡大を目指す。 

MegumiNATTO, Inc.の製品

現在、米国では新型コロナウイルスの影響で、納豆のネット注文が増加しており、需要の増加に対応するため近く米国の製造設備を増強する。さらに納豆を一つの食品と捉えず、米国企業などと共同でフードテック事業(食品とICT技術を融合した分野)の開発にも注力する。 

納豆は2015年に結成されたチーム・納豆男子が前身で、当時から「世界の食卓に納豆を届ける」をスローガンに掲げ、インターネットを介して納豆文化を世界に発信してきた。同年にはアフリカのタンザニアで開催された国際商業祭に出展し、1000人に納豆を配布した。 

同社の宮下裕任社長は茨城大学大学院卒業後、2009年にNTTに入社。海外製品の法人営業や新規顧客開拓に携わったあとKDDI香港を経て、納豆を設立した。 

宮下社長は「納豆と納豆菌で人類と地球の未来を素敵なものにすることが、今を生きる私たちの使命であると感じています」とのメッセージをホームページに掲載しており「世界初の納豆バイオテックスタートアップ企業として、人類の健康問題と地球の環境問題を無くす」との決意を表明している。

文:M&A Online編集部