この頃になると、JVCケンウッドの買収戦略は自動車関連事業に絞り込まれてくる。2015年1月に欧州の主要自動車メーカー向けに車載用スピーカーやアンプ、アンテナなどの車載オーディオ関連部品を供給する伊ASK Industries S.p.A.(連結売上高216億円)の全株式を2510万ユーロ(36億7000万円=当時)で取得すると発表した。ASKを子会社化することで自動車向けの純正部品事業を拡大するとともに、同社が持つ主要欧州車メーカーとの強固なパートナーシップや販路を獲得...
デイサービス(通所介護)、有料老人ホームの運営などの介護事業を手がける揚工舎<6576>がコツコツとM&Aを積み上げている。個々の案件規模はさほど大きくないものの、その数は16件に達する。同社は東京プロマーケットの上場銘柄(44社)で唯一の介護事業者でもある。
祖業を切り離して生き残り-中堅造船のサノヤスHDは2021年2月に100%子会社のサノヤス造船の全株式を新来島どっくに譲渡し、造船事業から撤退する。それを可能にしたのが、1990年代から進めてきたM&Aだ。脱造船後の「海図」はいかに?
企業買収や事業譲渡などに縁遠かった東京ガスが一転、2020年7月に2件のM&Aに踏み切った。いずれも同社にとっては初めての事業となる。 なぜ不慣れなM&Aを活用してまで、新たな事業に乗り出そうとしているのか。
三菱自動車の業績がさえない。2020年3月期連結決算では3期ぶりに当期損益で257億円の赤字になった。実は三菱は買収をしかけたことがない。ただ、過去2度にわたって同業他社の傘下に入っている。しかも「外資」だ。外資支配で三菱は何を失ったのか?