いすゞ自動車<7202>が2500億円を投じる大型の企業買収に踏み切る。これまでもM&Aとは無縁ではなかったが、2008年以降の12年間で適時開示した買収案件はこれが初めてだ。 

今後詳細を詰め2020年末までの実現を目指しており、時期や規模によっては2021年3月期を最終年度とする中期経営計画に大きな影響を与えることになる。 

いすゞが決断した大型買収とはどのようなものなのか。 

スウェーデンのボルボと戦略的提携 

いすゞは2019年12月18日にスウェーデンの自動車大手のボルボと商用車分野における戦略的提携に向け、覚書を締結することを決定したと発表した。 

商用車事業は物流業界のさまざまな課題に応えるため先進技術への対応が求められており、 いすゞとボルボは、それぞれが得意とする商品や展開地域を補完しながら、長期的な協業機会について検討していくことになったという。 

今後、両社は①電動化や自動運転などのCASEと呼ばれる先進技術への対応に向けた技術的な協力体制の構築、②日本やアジアを中心とした海外市場での大型トラック事業の強化、③物流革命に向けた中・小型トラックの幅広い協業可能性の追求-について検討する。 

この戦略的提携の第一弾として日本・アジア地域での事業を強固にするとの目的達成のために、2007年にボルボの子会社となった、トラックの開発や生産などを手がけているUDトラックス(旧日産ディーゼル工業=2010年に現社名に変更、埼玉県上尾市)の全株式とUDブランドで展開している海外事業を、いすゞが譲り受けることになった。 

現在、対象事業の選定、デューデリジェンス、関連当局の認可申請などについて検討を進めており、買収金額についてもまだ固まってはいないが、いすゞでは2500億円程度と見積もっている。