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【アークランドサービスHD】「かつや」に次ぐ新業態開発へ M&Aのギアを上げる

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JR代々木駅前の「かつや」店舗

とんかつ専門店「かつや」を全国展開するアークランドサービスホールディングス(HD)がM&Aのギアを上げている。今年に入り、2件の企業買収を発表した。大黒柱の「かつや」に続く経営の柱として、からあげ専門店「からやま」の育成に力を入れているが、M&Aをテコに新業態や新事業の取り込みを加速する構えだ。

同社はその社名が示すように、新潟県を地盤とするホームセンター中堅、アークランドサカモトの外食部門が1993年に分離・独立した。和風ファストフードのジャンルで強固な地歩を築くが、外食市場が飽和状態を迎える中、勝ち残り戦略とは。

タイ料理と冷凍食品事業を取り込み

アークランドサービスHDは4月末、タイ料理の「マンゴツリー」を運営するミールワークス(東京都目黒区)を子会社化した。株式70%を約14億円で取得した。

ミールワークスは1992年に創業し、業績は売上高53億円、営業利益9300万円(2019年3月期)。「マンゴツリー」を中核ブランドとし、シーフードレストラン「ダンシングクラブ」、メキシコ料理の「トロトーキョー」など34店舗を首都圏や大阪、福岡で展開する。

和風を主体とするアークランドとしては、これまでにない目新しい業態を取り込んだことになる。「かつや」で培ってきたフランチャイズチェーン(FC)本部の運営ノウハウと、ミールワークスの業態プロデュース(企画・開発)のノウハウを結集し、新たな事業の拡大につなげる考えだ。

6月30日付でグループに迎えるのは、とんかつやコロッケなどの冷凍食品を製造するコスミックダイニング(前橋市)。30年以上の業歴を持ち、直近業績は売上高26億円、営業利益1億5900万円。全株式を取得し、完全子会社化する。取得金額は明らかにしていない。

冷凍食品事業への進出が実現する。グループで展開する業態のブランド力を生かした冷凍食品の製造・販売に乗り出す。「かつや」ブランドの冷凍とんかつなどがお目見えすることになりそうだ。

初のM&A連発

実は、同社がM&Aに取り組むのはほぼ3年ぶり。2017年に「野菜を食べるカレーcamp」を展開するバックパッカーズ(東京都渋谷区)を子会社化して以来となる。その2年前の2015年には、からあげ専門店「からあげ縁(ゆかり)」を手がけるBAN FAMILY(現エバーアクション)を傘下に収めた。今回のように短期間でM&Aを連発するのは初めてで、アクセルを一気に踏み込んだ形だ。

ただ、ミールワークス、コスミックダイニングの子会社化は折からのコロナ感染とタイミングが重なった。コロナ感染の収束が見通せない中、事業シナジー(相乗効果)の創出に向けた道筋をどうつけるのか、アークランド経営陣の手腕が問われる。

主な沿革とM&A
1993   アークランドサービスを新潟県三条市に設立
1998   とんかつ専門店「かつや」1号店を相模原市内に開店
1999   「かつや」のフランチャイズ事業展開を開始
2006   本社を東京都内に移す
2007   ジャスダック上場
2010     サトレストランシステムズ(現SRSホールディングス)と共同出資でサト・アークランドフードサービス(堺市)を設立
2012   香港に合弁会社ヒカリ・アークランド・フード・サービスを設立
2013   韓国にアークランドサービス・コリアを設立
2014   東証1部に上場
からあげ専門店「からやま」1号店を相模原市内に開店
2015   台湾に合弁会社「台湾吉豚屋餐飲股份有限公司」(新北市)を設立
からあげ専門店のBAN FAMILY(現エバーアクション、東京都中央区)を子会社化
2016   持ち株会社制に移行し、アークランドサービスホールディングスに社名変更
2017   カレー専門店のバックパッカーズ(東京都渋谷区)を子会社化
ホットランドと共同出資で、米国にランド・ランドUSA(カリフォルニア州)を設立
2019   幸楽苑ホールディングスと提携
「かつや」400店舗を達成(8月)
2020   4月、タイ料理などのミールワークス(東京都目黒区)を子会社化
 〃 6月、冷凍食品製造のコスミックダイニング(前橋市)を子会社化

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