2019年3月期決算の企業で、役員報酬の高額ランキングトップ10のうち、ソフトバンクグループ<9984>の役員5人が並びました(東京商工リサーチ調べ)。1位はソフトバンクグループの副会長で、米国事業責任者ロナルド・フィッシャー氏の32億6600万円。2位は新日本建設<1879>の会長・金綱一男氏の23億4300万円。3位はソフトバンクグループの副社長・マルセロ・クラウレ氏の18億200万円でした。

指揮者
自らのポジションを「起業家集団の指揮者」と定義したソフトバンクグループ(画像は決算説明資料)


孫正義氏の役員報酬は2億2900万円

役員報酬トップ10はこのようになっています。

順位企業名氏名報酬総額
1ソフトバンクグループロナルド・フィッシャー32億6600万円
2新日本建設金綱一男23億4300万円
3ソフトバンクグループマルセロ・クラウレ18億200万円
4武田薬品工業クリストフ・ウェバー17億5800万円
5日産自動車カルロス・ゴーン16億5200万円
6ソフトバンクグループ宮内謙12億3000万円
7ソフトバンクグループサイモン・シガース10億9300万円
8トヨタ自動車ディディエ・ルロワ10億4200万円
9ソフトバンクグループ
佐護勝紀9億8200万円
10東京エレクトロン河合利樹9億2500万円

(引用元)東京商工リサーチ

1位のロナルド・フィッシャー氏はソフトバンクグループの米国事業の責任者です。1994年に米国で設立した政策投資会社SoftBank Holdings Inc.(本社:マサチューセッツ州)の最高責任者であり、買収したスプリント(本社:カンザス州)の副会長などを兼任しています。1997年にソフトバンクグループの取締役に就任しました。

2015年に、国内企業の役員報酬としては過去最高となる17億9100万円を受け取って世間を驚かせましたが、今回はその1.8倍にあたる32億6600万円もの巨額報酬となりました。

3位のマルセロ・クラウレ氏は、中古携帯電話の販売で成功したブライトスター(本社:フロリダ州)の創業者で2014年8月までCEOを務めていました。2013年にブライトスターをソフトバンクへ売却。2014年8月にスプリントのCEO、2018年5月にソフトバンクグループの副社長に就任しています。

日本国内では報酬額が派手で目立つソフトバンクグループですが、米国などに比べると決して高すぎるということはありません。Snap Inc.(本社:カリフォルニア州)のCEOであるエヴァン・シュピーゲル氏は、およそ5億ドル(540億円)もの報酬を受け取ったとされています。

ソフトバンクグループは、企業買収や投資事業での成長戦略を鮮明にしています。優秀な頭脳と確かな経験、世界中の人的ネットワークが強固な人物を繋ぎ止めるため、役員報酬を高額にせざるを得ない姿が浮かんできます。

なお、孫正義氏の役員報酬は2億2900万円でした。他の役員に比べて金額が控えめなのは、グループの大株主であるために、インセンティブの株式報酬がわずかだからです。株式報酬は、子会社ソフトバンク<9434>からの8900万円にとどまりました。基本報酬が1億2000万円、賞与が2000万円。そして株式報酬が8900万円で、合計2億2900万円となっています。

2位の新日本建設・金綱一男氏が高額なのは、3月31日付で会長職を退任し、慰労金7億8400万円と創業者功労金15億円が支払われたため。総額から慰労金などを引くと、5900万円となります。