施工不良問題で揺れる賃貸アパート大手のレパオレス21<8848>の株式について、旧村上ファンドの関係企業であるレノ(東京都渋谷区)が6.24%を新規取得したことが14日分かった。

「モノ言う株主」登場、再建の道筋に影響も

レオパレスは補修工事費用の拡大で686億円の巨額最終赤字に陥り、経営の先行きが危ぶまれる事態に直面しているが、「モノ言う株主」の登場は同社の再建の道筋にも影響を与えることになりそうだ。

レノは14日に関東財務局に大量保有報告書(いわゆる5%ルール)を提出し、5%を超えてレオパレス株を買い集めていた事実が判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

レオパレス株の大量保有については、これまで英投資ファンドのオデイ・アセット・マネジメントの動向にもっぱら注目が集まっていた。昨年来くすぶっていた施工不良問題が今年2月初めに一気に拡大し、レオパレス株が急落する中で、一貫して買い増しを進めてきたからだ。大型連休明けに提出した直近の変更報告書で、レオパレス株の保有割合が連休前の9.97%から15.62%に上昇したことが明らかになっている。

こうしたオデイの動きに隠れ、ひそかにレオパレス株を買い進めてきたのがレノだ。レオパレスになぜ目をつけたのか。

株価が著しく割安な状態

その理由の一つとして考えられるのは株価純資産倍率(PBR)の低さ。PBRはその会社の純資産と株価の関係を示すが、レオパレスの場合、14日時点で0.80倍と1を下回っている。1株あたりの純資産332円に対し、株価は266円。解散価値を下回る計算で、株価が著しく割安なのだ。レノ側からは今後、経営再建策の提案などが予想される。

レオパレスが先週末に発表した2019年3月期決算は最終損益が686億円の巨額赤字に転落し、創業家出身の深山英世社長は引責辞任することになった。最終赤字幅は2月時点の業績予想よりも200億円程度拡大した。補修工事関連の特別損失が430億円から547億円に膨らんだのに加え、施工不良問題に伴い空室が増加したのが響いた。売上高は4.8%減の5052億円だった。

旧村上ファンド系企業の大量保有が表面化したことで今後、市場では思惑買いが台頭する可能性もあり得る。実際、これを織り込むかのようにレオパレス株は直近3営業日で約3割(60円)上昇している。渦中のレオパレス株をめぐって、英オデイと合わせ、レノの出方ががぜん注目される。

◎レオパレス21に関する大量保有報告書の提出状況(2019年4月以降)

提出日保有者保有割合
5/14レノ(新規)6.24%
5/10モルガン・スタンレーMUFG証券(6.52%減)0.48%
5/8オデイ・アセット・マネジメント(2.12%増)15.62%
5/7オデイ・アセット・マネジメント(3.53%)13.50%
4/22モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル(新規)7.0%
4/12オデイ・アセット・マネジメント(2.82%増)9.97%

文:M&A online編集部