2019年4月24日、日産自動車<7201>は唐突に役員人事を発表した。西川廣人社長兼最高経営責任者(CEO)に次ぐ最高執行責任者(COO)に山内康裕チーフコンペティティブオフィサー(CCO)を昇格させるほか、仏ルノー出身のクリスチャン・ヴァンデンヘンデ最高品質責任者(CQO)が副COOを兼務する。

現役員の大量昇格に踏み切った日産

日産の「ナンバー2」であるCOOに昇格する山内康裕CCO(同社ホームページより)

さらには日本事業担当の星野朝子専務と渉外担当の川口均専務、開発担当の中畔邦雄専務が副社長に昇格。中国担当の内田誠専務、北米担当のホセ・ルイス・バルス専務も最高意思決定機関のエグゼクティブ・コミッティ(EC)のメンバーに加える。まさに「昇格の大盤振る舞い」だが、問題は日産が置かれている状況だ。

日産は同日、同2月に続く2度目の2019年3月期業績予想の下方修正を発表した。それによると、営業利益が従来予想を1320億円下回る3180億円に、最終利益が910億円下回る3190億円になる。前期実績と比べると、営業利益は約45%、最終利益は約57%と半減する。本来ならば業績が急速に悪化したにもかかわらず、役員が大量昇格するのはありえない。

今回の業績不振の原因は、カルロス・ゴーン前会長が主導した販売台数重視の販売奨励金積み上げによる値引きを見直した結果、営業利益のおよそ4割を占める北米市場で「失速」したのが大きいという。「安売りからの脱却」が日産の重要な課経営題であることは間違いない。