10年ぶりに誕生した新規美白有効成分「PCE-DP」の効果は

2018年12月に厚生労働省から10年ぶりに承認された新規美白有効成分「PCE-DP」を配合した美白化粧品の登場が間近に迫ってきた。ポーラのホワイトショットLX(ローション)と、ホワイトショットMX(ミルク)の2種がそれで、メラニンの蓄積を抑え、しみ、そばかすを防ぐ効果がある。5月24日にお目見えする。

ポーラの2019年12月期第1四半期の業績は、売上高が前年同期比11.5%減の320億21000万円、営業利益は同27.3%減の55億9400万円と前年同期の実績を下回った。訪日外国人旅行者による需要減少が主な要因で、上期の計画下振れ分については今回投入する新製品で補うという。ホワイトショットは同社の救世主となるのか。

メラニンの取り込みを抑制

PCE-DPは表皮細胞でエネルギー物質を作り出す反応経路であるクエン酸回路を活性化する。PCE-DPを与えた培養表皮細胞で実験したところ、表皮細胞によるメラニンの取り込みが抑えられることなどが分かった。

健常な日本人男女31人を対象にした実験でもメラニンが蓄積した色素沈着部分に、PCE-DPを含む製剤と含まない製剤(プラセボ)を28日間塗布したところ、PCE-DPを含んだ製剤はプラセボに比べ統計学的に有意に色素沈着を抑制するとの結果が得られた。

さらに、この実験では多くの人が美白以外の肌状態の改善を報告しており、肌の調子を整える作用を持つことが示唆されたほか、健常な日本人女性132人を対象とした1年間の試験では白斑などの副作用は認められず、安全に使用できることが分かった。

この結果、厚生労働省から安全性と有効性が認められ、新規美白有効成分として市場でおよそ10年ぶりに医薬部外品の製造販売承認を得ることができた。

新製品の売上高目標は60億円

ホワイトショットLXと、ホワイトショットMX

同社によると新しいホワイトショットの売上高目標は60億円で、これまでのホワイトショットからの乗り換えなどを差し引いた純増効果は30億円程度の見込み。

販売価格はローション(150ml)、ミルク(78g)とも1万1000円で、粗利益率が高いため、営業利益に与える影響は大きい。同社では販促投資などを理由に増益効果については明らかにしていないが、プラス効果が表れる可能性は高い。

ポーラは1929年に静岡市で創業。1984年にオルビスを設立し、通販事業に参入。2006年にポーラ・オルビスホールディングス<4927>を設立し、持株会社体制に移行した。

訪日外国人旅行者数が回復基調との指標もあり、10年ぶりの新規美白有効成分への関心はいかに。

文:M&A online編集部