動きが目立った業種をみてみよう。
まずドラッグストア。業界で首位を争うウエルシアホールディングはクスリのマルエ(前橋市、売上高127億円。58店舗)、ツルハホールディングスはJR九州傘下のJR九州ドラッグイレブン(福岡県大野城市、売上高519億円。228店舗)の子会社化を発表した。取得金額はいずれも非公表。今年に入り、ウエルシアは初めて、ツルハは2件目のM&Aとなる。
中古品のリユース関連は4件あった...
コロナ・ショックがM&A市場に波及している。4月前半(1~15日)のM&Aは18件と前年4月前半(35件)に比べ半減した。海外案件は3件にとどまる。2018年4月前半も15件と低調だったが、この時は最終的に月間51件まで持ち直したのだが…。
2019年通年(1-12月)の累計件数は完了ベースで41件(同4.6%減)と前年を2件下回った。届出ベースでは46件(同9.5%増)と前年を4件上回っている。買付総額は3年連続で増え、1兆円を超える水準で推移している。1000億円超は4件。
11月のM&Aは前年同月比12件増の86件と今年の最多を記録した。10月まで3カ月連続で前年を下回っていたが、大幅な増勢に転じたことで、変調の兆しを打ち消した格好だ。11月までのM&Aは762件で、10年ぶりに年間800件台乗せが確実に。
東証適時開示ベースで、8月のM&Aは前年同月比14件減の72件となった。前年を下回るのは5月以来の今年2回目。ただ、月別では3月82件、2月77件に続く今年3番目、8月としても過去10年で最高だった昨年に次ぐ2番目の高水準をキープしている。