2020年2月のM&A件数は適時開示ベースで、前年同月を1件下回る77件だった。2月として2010年以降の過去10年間で前年に次ぐ2番目の高水準。1月は過去10年間の最多(69件)で滑り出しており、年明け後も産業界のM&A意欲は依然おう盛だ。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で中国景気が減速し、世界経済に不透明感が強まる中で、今後、国内M&A市場への影響が懸念される...
2019年通年(1-12月)の累計件数は完了ベースで41件(同4.6%減)と前年を2件下回った。届出ベースでは46件(同9.5%増)と前年を4件上回っている。買付総額は3年連続で増え、1兆円を超える水準で推移している。1000億円超は4件。
11月のM&Aは前年同月比12件増の86件と今年の最多を記録した。10月まで3カ月連続で前年を下回っていたが、大幅な増勢に転じたことで、変調の兆しを打ち消した格好だ。11月までのM&Aは762件で、10年ぶりに年間800件台乗せが確実に。
東証適時開示ベースで、8月のM&Aは前年同月比14件減の72件となった。前年を下回るのは5月以来の今年2回目。ただ、月別では3月82件、2月77件に続く今年3番目、8月としても過去10年で最高だった昨年に次ぐ2番目の高水準をキープしている。
2019年上期(1~6月)の企業別のM&A件数はソフトウエアのテスト事業を主力とするSHIFTが4件で最多だった。3件はテレビCM制作最大手のAOI TYO Holdings、アパレルのワールドなど10社を数える。2件だと38社に上った。