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[運送業界のM&A]シナジーが生じやすいのが特徴的

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業界別M&A動向レポート[運送業界]

~中小企業が多く、大手を中心とした業界再編が続く見込み
ドライバーの確保や収益性の向上が業界全体の課題に~

1.業界分析

課題は「EC市場の拡大に伴う宅配物の増加」
小口輸送が増え、事業効率は低下

トラックによる運輸事業は15兆円に達し、鉄道、外航海運、航空を含めた物流事業全体の6割を占める。運輸事業者数は6万2000で、そのうち中小企業が99.9%。就業者数は185万人に上る。

業界の最大課題が電子商取引(EC)市場の拡大に伴う宅配便の増加への対応だ。一方で、労働力不足はますます深刻化の一途をたどっている。

現時点で40億個にまで増えている宅配物のうち、不在配達は全体の2割で発生している。また、多頻度小口化による輸送が増加して事業効率が低下しており、小規模事業者ほど負担が増加している。

厚生労働省によると、運送業の賃金水準は全産業平均より低い水準で推移し、ドライバーの労働時間も長時間化している。こうした労働環境が原因で、トラック運送事業は、40歳未満の就業者数が全体の28%にとどまる一方、50歳以上が40%を占め、ドライバーの高齢化が進行している。

また、事業用トラックの大半はディーゼル車で、燃料として軽油を使用しているため、近年の原油価格の大幅な変動が経営に与える影響が大きい。

こうした状況下、業界では輸送能力の確保や収益性向上を目的とした再編が徐々に増加していくことが考えられる。

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2017/03/07

日立物流が日立製作所の物流子会社というのは過去の話。大手企業の物流子会社を次々と買収するなどM&Aを活用してグローバルな総合物流会社へと進化している。佐川急便との資本業務提携も進め、将来の経営統合も視野に入れる。