子会社化や事業譲渡で基本合意しながら、買収価格などの条件面で折り合わず、M&Aが中止になるケースが広がりを見せている。東証の適時開示情報をもとに調べたところ、買収中止は今年に入ってすでに6件と、昨年(3件)の倍に増えている。このほか、1月に延期を発表したまま、半年以上も協議継続中の案件もある。
買収中止の案件は年明け早々の1月中に3件立て続けに発生した(表を参照)...
2019年第1四半期(1~3月期)のTOBは15件で、前年同期(8件)のほぼ2倍となった。なかでもTOBを通じたMBO(経営陣が参加する買収)は4件と、前年の年間3件をすでに上回った。