2024年のM&A件数(適時開示ベース)は、前年比14%増の1221件となり、2007年の1169件を17年ぶりに記録更新した。人手不足が深刻化するなかで、人材獲得を目的にしたM&A案件が多数発生。人口減少社会の到来を本格的に迎え、海外に活躍の場を求める動きも顕在化した。海外ファンドも投資に意欲的で、件数の底上げに一役買った。
2024年12月のM&A件数(適時開示ベース)は前年比3件減の119件。ホンダ・日産の経営統合に向けた協議開始を発表など大きなニュースがあった。取引金額は1兆円を超えるメガ案件がなかったことで、1兆2239億円と前年の4兆1603億円から大幅減となった。
11月のM&A(適時開示ベース)は122件で、好調だった前年同月を8件上回った。1~11月累計は1102件で早くも前年の合計1068件を突破した。金額は1兆2405億円で、前年同月(1兆6808億円)を下回ったものの、1~11月累計は9兆2696億円で、前年(8兆939億円)を上回っている。
2024年10月のM&A件数は91件と前年同期に比べ6件増え、統計を取り始めた2008年以来、10月単月で最多となった。取引金額は1000億円を超える大型の案件が複数あったこともあり、前年同期比2.55倍の6200億円まで伸びた。前月に続き外食・フードサービスは活発、案件を積み重ねた。
2024年9月のM&A件数は115件と前年の77件を大幅に上回り、9月単月では過去10年で最多となった。取引金額は案件が積み重なり、前年同月比2.27倍の7538億円まで伸びた。外食・フードサービスで例月以上に案件を重ねた。
2024年8月のM&A件数(適時開示ベース)は93件で好調を維持。前年同月の95件をわずかに下回ったものの、2008年以降2番目の多さで、M&Aが活発に行われていることを示した。金額は今年最多の1兆4686億円。総額5500億円超の富士ソフトのTOBを筆頭に、1000億円超の大型案件が複数発表され金額が伸びた。
7月のM&A(適時開示ベース)は74件で好調だった前年と同数。1~7月累計は681件で前年の575件を大きく上回っている。金額は2622億円で前年の1570億円を上回った。適時開示情報からM&A Onlineが集計した。
2024年上期(1~6月)のM&A件数(適時開示ベース)は、前年同期比106件増の607件で、16年ぶりに年間1000件を突破した2023年を大きく上回るペースとなった。一方、取引額(公表分を集計)は同7.2%減の4兆8994億円だった。
2024年6月のM&A件数(適時開示ベース)は89件と前年同月を37件上回り、6月単月では過去10年で最多となった。取引総額は7051億円。コンテンツIPに絡むM&Aが金額上位にランクインしたほか、先月に続き大型物流案件も発生した。