業界別M&A動向レポート[建設業界]
ゼネコンの業績は概ね好調、地域格差や人手不足が課題
建設業界は、2020年開催予定の東京オリンピック・パラリンピック関連の大型再開発が発注のピークアウトを迎えた。2018年度の建設投資は56兆6700億円の見通しとなり、2017年度と比較して1.2%の微増となった。スーパーゼネコン、準大手・中堅ゼネコンは、軒並み好決算を記録。その要因として挙げられるのが、粗利率の改善だ...
2019年1~9月期のM&Aは602件(適時開示ベース)と前年同期を53件上回った。600件台に乗るのは10年ぶり。海外買収もすでに100件を突破。国内市場が縮小に向かう中、M&Aをテコに海外展開を加速している様子が鮮明だ。
7月のM&Aは67件で、前年同月を6件上回った。月別で今年3番目の高い水準。日本企業によるM&Aで今年最大となったのが豪ビール大手を約1.2兆円で買収するアサヒグループHDの案件。大阪ガスは米シェールガス開発会社を約650億円で買収する。
2019年5月のM&Aは前年同月比13件減の59件と、昨年9月以来8カ月ぶりに前年を下回った。前月比では8件減った。金額トップはヤフーの子会社化を発表したソフトバンクの4565億円で、日本企業によるM&A案件として今年最大となる。