日本M&Aレビュー 2020年第1四半期|フィナンシャル·アドバイザー

日本M&A案件情報概要

日本M&A 9%減少

2020年第1四半期(1-3月期)の日本関連M&A公表案件は3兆円と、前年同期から9%減の低調な滑り出しとなった。1,000億円超の案件はわずか2件、金額では6,822億円にとどまり、前年同期比では60%低下した。全体の案件数は1,007件と、前年同期比8.5%の増加となり、2018年に次いで最多となった。

ハイテクノロジーが首位

業種別で最も買収の対象となったのはハイテクノロジーで、前年同期比107.8%増加の1兆円となり日本市場の33.3%を占めた。これに続いたのは、工業と卸売・サービスで、6,117億円、3,477億円に達し、割合はそれぞれ12.2%、11.1%となった。

国内案件 123%増加、IN-OUT案件 61%減少

マーケット別でみると、最も活発だったのは国内案件で、前年同期比2倍超となる1.8兆円を記録、2018年以来の最高水準となった。これには今期のトップ案件となる日立製作所による日立ハイテクノロジーズ完全子会社化案件(5,311億円)、トヨタとパナソニックによる車載電池事業の合弁会社設立案件(1,511億円)などが寄与した。INOUT案件は前年同期から60.8%低下の8,700億円。2013年以来初めて1兆円に届かなかった。最も買収の対象国となったのは米国で、金額は2,559億円、前年同期比では74%の低下となった。2位はインド、3位はシンガポールで、これには第1四半期の上位10位案件に唯一ランクインしたIN-OUT案件、三菱UFJフィナンシャルグループとTISによるグラブホールディングス出資案件(947億円)が寄与した。海外買収国として今期最も活発だったのは米国で、日本は4位、前年同期で6位だった中国は、18位に転落した。

完了案件72%減少

完了案件は、3.8兆円と前年同期比では71.5%低下した。案件数ベースでは、665件と前年同期から0.9%の微減となった。

日本M&Aランクバリューの推移(兆円)


日本企業関連 公表案件 上位10位

順位ランク日被買収側企業被国籍ランクバリュー(億円)買収側企業買国籍
1 2020年1月31日 日立ハイテクノロジーズ 日本 5,311.2 日立製作所 日本
2 2020年2月3日 パナソニック 車載用角形電池事業 日本 1,511.4 トヨタ自動車日本
3 2020年2月5日 総合メディカルホールディングス 日本 965.7 PSMホールディングス
日本
4 2020年2月25日 グラブホールディングス シンガポール 947.6 投資家グループ 日本
5 2020年2月6日 東京センチュリー 日本 938.0 投資家グループ 日本
6 2020年1月23日 昭和飛行機工業 日本 935.1 BCPEプラネットケイマンLP ケイマン諸島
7 2020年3月2日 武田薬品工業 ラテンアメリカの一般用医薬品とノンコア資産 ブラジル 891.6 ハイペラ ブラジル
8 2020年1月20日 前田道路 日本 861.5 前田総合インフラ 日本
9 2020年3月2日 カーブスホールディングス 日本 667.1 株主 日本
10 2020年3月2日 アルファシータ 日本 650.0 ノーリツ鋼機 日本

出典:Refinitiv(リフィニティブ)

(注)公表案件ランキングは、トムソン・ロイターが認識している2020年1月1日から2020年3月30日の期間に公表された案件を対象としており、今期および昨年のデータは日本時間2020年4月1日10時に抽出したものである。ランキングにおける取引金額はすべて日本円で表示され、不動産案件は除外している。リーグテーブル対象となるのは、合併、買収、市場を介さない自己株式取得、スピンオフ、公開買付による自社株買い、少数株主持ち分(50%以下)の株式取得、及びデット・リストラクチャリング案件である。

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(PDFリンク) https://www.refinitiv.com/ja/financial-data/company-data/deals-and-league-tables-data/league-table

本記事は、「Refinitiv 2020年第1四半期 M&A市場リーグテーブル<日本市場版>」より転載許可をいただいて一部掲載しています。