1.2019年第2四半期のTOB総評

TOB件数(累計)は、公表ベースで5件と前年同期(7件)より2件減少となった。(表1)2014年以降の第2四半期では最低の水準にとどまっている。2019年累計は20件 で、前年同期(15件)より5件増加している。

◆当四半期の公表案件としては注目されるのは以下のとおりである。(表2)

◆総プレミアム平均は前年同期(26.65%)比0.04ポイント減の26.61%とほぼ横ばいだったが、ポジティブプレミアム平均は前年同期(35.76%)比9.15ポイント減の26.61%に落ち込んだ。

※2019年4月1日から2019年6月30日に公開買付が開始された案件を集計対象としている。ただし自社株TOBは対象外である。

※プレミアム算定に採用している株価は特に断りがない限り、公表日前3ヶ月平均株価(終値)としている。
※プレミアム算定に非上場企業、不成立の案件は含まれない。


2.TOB件数の推移

表1 TOB件数の推移(届出ベース、公開買付開始日が2019年4月1日~6月30日)

TOB件数の推移


3.2019年第2四半期の主なTOB

表2

対象企業名買付者買収プレミアム内 容
<8703>カブドットコム証券 KDDI 0.72% TOB後は「auカブコム証券」に社名変更し、KDDI(au)のスマートフォンユーザーの取り込みを狙う。KDDIグループが進めている金融サービス強化の一環。
<4033>日東エフシー イースト投資事業有限責任組合(インテグラル) 48.51% 日東エフシーは主力の肥料事業が価格下落で苦しみながらも国内販売を強化して増収。さらに不動産賃貸業が好調。買付者であるインテグラルの佐山展生社長は、スカイマーク会長も兼務。
<6747>KIホールディングス(KIHD) 小糸製作所 48.69% KIHDが手がける信号機や街路灯と走行中の車両が通信する技術を共同開発し、自動運転の支援を目指す。 同社は1967年に小糸製作所の鉄道車両用機器・シート部門と照明・電気機器部門がスピンアウトした会社。
<6300>アピックヤマダ 新川 2.52% アピックヤマダと同じく半導体製造装置を手がける新川は、事業部門を切り離して持ち株会社化。アピックヤマダは同社の完全子会社に。新川は7月1日付でヤマハ発動機の傘下に入り、社名も「ヤマハモーターロボティクスホールディングス」に変更する。