日本M&Aレビュー 2019年第4四半期|フィナンシャル・アドバイザー

日本M&A案件情報概要

日本M&A 37%減少

2019年の日本関連M&A公表案件は、23.9兆円と、過去最高の前年から36.9%の減少となった。1,000億円超の案件は56件、総額16.7兆円が公表され前年比では43.1%低下した。全体の案件数は3,728件と前年比5%減少したものの、前年に次ぎ過去2番目の水準だった。

ハイテクノロジーが首位

ターゲット側の業種別でみると、ハイテクノロジーが6.1兆円と全体の25.3%を占めて首位。続く工業と不動産は、2.9兆円、2.7兆円を記録しそれぞれ12.2%、11.1%を占有した。

最大案件はアサヒによる豪ビール会社買収

2019年の最大案件は、アサヒグループホールディングスによる1.2兆円での豪CUB事業(アンハイザー・ブッシュ・インベブ傘下)買収となった。同案件は対豪案件としても過去最大で、今年の日本企業による豪資産買収額は総額で過去最高となる1.8兆円に達し、前年の2.5倍に急増した。

国内案件 37%増加、IN-OUT案件 50%減少

マーケット別でみると、2019年日本企業が関与するM&Aで最も活発だったのは国内案件で、前年比37.1%増の11.4兆円と、2006年以降初の10兆円を突破した。

上位10位案件中、2位にランクインしたZホールディングスによるLINE買収案件は、日本関連のソフトウエア業買収では1980年の集計開始以来歴代1位の規模となった。

2012年以降日本のM&AをリードしてきたIN-OUT案件は、9.9兆円と前年から50%の低下。買収先の大半は米国で3.9兆円となった。海外買収国としては、日本は4位、中国は8位となった。

トップアドバイザーは野村證券

2019年日本企業が関わる公表案件ベースのM&Aリーグテーブルは、野村證券が7.6兆円で首位、案件数ベースでは三井住友フィナンシャルグループが183件で首位となった。

日本M&Aランクバリューの推移(兆円)

日本M&Aランクバリュー(兆円)
©Refinitiv(リフィニティブ)

日本企業関連 公表案件 上位10位ランキング

順位 ランク日 被買収側企業 被国籍 ランクバリュー(億円) 買収側企業 買国籍
1 2019年7月19日 アンハイザーブッシュインベブ CUB事業 豪州 12,144.6 アサヒグループホールディングス 日本
2 2019年11月18日 LINE 全事業 日本 11,806.5 Zホールディングス 日本
3 2019年12月18日 日立化成 日本 9,763.7 HCホールディングス 日本
4 2019年11月18日 LINE 日本 8,862.8 ソフトバンク 日本
5 2019年1月8日 ウィワーク 米国 6,521.7 ソフトバンクグループ 日本
6 2019年5月8日 シャイアー米国 シードラ事業 米国 5,842.8 ノバルティス スイス
7 2020年5月8日 ヤフー 日本 5,264.7 ヤフー 日本
8 2019年12月22日 ユニゾホールディングス 日本 5,260.7 チトセア投資 日本
9 2019年8月16日 ユニゾホールディングス 日本 4,918.5 サッポロ合同会社 日本
10 2019年11月18日 田辺三菱製薬 日本 4,917.8 三菱ケミカルホールディングス 日本

出典:Refinitiv(リフィニティブ)

日本企業関連 2019年 公表案件 トップアドバイザー

順位 アドバイザー ランクバリュー(億円)
1 野村證券 76,150
2 三菱UFJモルガン・スタンレー 75,624
3 みずほフィナンシャルグループ 67,480
順位 アドバイザー 案件数
1 三井住友フィナンシャル・グループ 183
2 みずほフィナンシャルグループ 143
3 野村證券 118

出典:Refinitiv(リフィニティブ)

(注)公表案件ランキングは、リフィニティブが認識している2019年1月1日から2019年12月31日の期間に公表された案件を対象としており、今期および昨年のデータは日本時間2020年1月2日10時に抽出したものである。ランキングにおける取引金額はすべて日本円で表示され、不動産案件は除外している。
リーグテーブル対象となるのは、合併、買収、市場を介さない自己株式取得、スピンオフ、公開買付による自社株買い、少数株主持ち分(50%以下)の株式取得、及びデット・リストラクチャリング案件である。公開買付・合併案件は、その案件が完了した日付をもって有効と見なす。

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「Refinitiv 2019年第4四半期 M&A市場リーグテーブル<日本市場版>」より許可をいただいて一部掲載しています。