2020年9月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比8件減の61件だった。前年を下回るのは2カ月連続。前月比では7件減った。新型コロナの状況下、1~9月の累計件数では前年と同水準を維持しているものの、足元では一服感が広がってきた形だ。
そうした中、傘下の英半導体設計大手、アーム(ARM)を4.2兆円で売却するソフトバンクグループ(SBG)の案件は日本企業によるM&Aとして歴代2位となった。
例年、10~12月(第4四半期)は年間を通じて最もM&Aが集中する...
ソフトバンクグループ(SBG)が傘下の英半導体設計大手のアーム(ARM)を手放すことになった。売却先は米半導体大手のエヌビディア(NVIDIA)。その金額は最大4.2兆円に上り、日本企業が絡むM&Aで歴代2位となるビッグディールだ。
M&A Online編集部がM&Aデータベースで調べたところ、2020年1-6月に上場企業による子会社や事業の売却案件が139件となり、2011年以降の過去10年間の同期間では2012年の128件を上回り最多となった。
1~3月期のM&A件数は前年同期比10件増の232件と2年連続で増加し、2009年(252件)以来の高い水準となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響が危惧された直近3月も前年同月を4件上回る86件と09年(88件)以来の水準を記録した。