埼玉の大手販売店が経営破綻、全国でケータイショップが消える!

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(写真はイメージ)

ショップを利用するのは「儲からない客」だけ

ドコモの格安大容量データ通信サービス「ahamo」の申し込みや手続きは原則ウェブで、顧客がドコモショップを訪れて店員にサポートしてもらう場合は3300円の追加料金がかかる。つまりキャリアにとって、店舗にやって来る個人ユーザーは「コスト高」なのだ。

個人ユーザーでも現役世代や若者はショップで長時間待たされるより、場所や時間を問わず申し込みや変更が可能なネット手続きを選ぶ傾向がある。

ショップを必要とするのはネットに不慣れで、店員による対面での説明や契約、初期設定などのサポートが必要な高齢者だ。通話が中心で、利益に結びつく高額のデータ通信の利用が少ない「儲からない顧客」の高齢者のために、高いコストをかけてショップを多店舗展開するメリットは小さくなっている。

従来の携帯電話やスマートフォンでは必須だったSIMカードも、ネット上で回線開通を含む全ての手続きが完結するeSIMへの移行が進んでいる。日本でも人気の「iPhone14シリーズ」の米国版ではSIMカードスロットが廃止され、eSIM専用端末に。そうなると、ますますショップは必要なくなる。

携帯電話ショップも生き残りのために動き出している。業界最大手のティーガイア<3738>は2020年8月に富士通パーソナルズの携帯電話販売事業を286億円で買収。業界2位のコネクシオ<9422>は2021年1月にケーズホールディングス<8282>の携帯販売子会社ケーズソリューションシステムズのドコモショップ事業を譲受している。「冬の時代」を迎え、携帯ショップ各社がM&Aによる規模拡大で生き残りを図る動きが加速しそうだ。

文:M&A Online編集部

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