公開日付:2022.08.09
全国155万3,601社の“メインバンク”調査で、メガバンクの一角に変化が起きた。前年4位のりそなHDは、傘下の金融機関をメインバンクとする企業数が8万1,351社(前年比1,277社増)に増え、同3位だったみずほFG(8万762社、同548社増)を僅差ながら3年ぶりに抜いた。
りそなHDは、関西みらいFGとの連携や中小企業向けDX支援などで取引社数を増やした。一方、システムトラブルが相次いだみずほFGは社数が微増にとどまった。
1位の三菱UFJFG(12万6,284社)、2位の三井住友FG(9万8,807社)は不動だった。4大金融グループを、ふくおかFG(3万9,573社)、めぶきFG(3万2,648社)など、地銀の雄が追う展開だ。
参考ながら、アライアンス(業務提携)を進めるTSUBASAアライアンス(10行)は、単純合算で14万6,866社となりトップの三菱UFJFGを上回る。また、SBIHDの地銀連合と新生銀行(計10行)も単純合算は3万976社で、6位のめぶきFGに次ぐ規模になる。独自路線か合併、統合、あるいは独立性を保ちながらアライアンスを選ぶか。金融機関は決断を迫られている。
※本調査は、東京商工リサーチの企業データベースから2013年-2022年の各3月末のメインバンクを集計、分析した。商号変更や統合等は、2022年6月末を採用。メインバンクが複数の場合、最上位行をメインバンクとした。
※統合した金融機関の統合前の社数は単純に合算し、順位も合算後の順位を採用した。
銀行は、三菱UFJ銀行(12万5,837社)、三井住友銀行(9万8,778社)、みずほ銀行(8万620社)のメガバンク、りそな銀行(3万8,698社)の順位は動かない。ただ、三菱UFJ銀行とみずほ銀行はシェア(構成比)を落とし、りそな銀行は0.02ポイント増、三井住友銀行も0.01ポイント上昇した。
信用金庫は、京都中央信金(8,424社)が安泰。大阪シティ信金(7,104社)が2位を死守し、多摩信金(6,930社)が続く。4位尼崎信金(6,533社)、5位横浜信金(6,412社)も僅差で続く。
信用組合は、茨城県信組(3,045社)が大差。2位の広島市信組(1,309社)も社数増加。3位は新潟縣信組(1,229社)、4位は山梨県民信組(1,165社)と僅差ながら上位陣に変動はなかった。