ティーガイアは30日、米投資ファンドのベインキャピタルによるTOB(株式公開買い付け)を受け入れて株式を非公開化すると発表した。ベインキャピタルが一般株主を対象としたTOBを実施した後、ティーガイアによる自社株取得などを行い、筆頭株主の住友商事と大株主の光通信が応じる。買収総額は約1392億円。ティーガイアは携帯販売店事業の最大手だが、端末の買い替えサイクルの長期化や携帯会社によるオンライン販売の広がりなどで経営環境が厳しさを増しており、非公開化で構造改革を進めやすくする。
TOB主体はベインキャピタルが買収目的会社として設立したBCJ-82-1(東京都千代田区)。ティーガイア株の買付価格は1株につき2670円で、TOB公表前営業日の終値3635円を26.55%下回る水準とした。ティーガイアはTOBに賛同しているが、買付価格が応募を推奨できる水準とはいえないとし、株主に判断を委ねることを決めた。
買付予定数は所有割合29.34%にあたる1638万6305株(下限は所有割合12.67%の707万6300株)。買付代金は最大437億円。買付期間は10月1日~11月20日の35営業日。決済の開始日は11月27日。公開買付代理人は野村証券。
41.8%の株式を所有する住友商事とグループで28.86%を所有する光通信はTOBに応募しない。ティーガイアは自社株取得を通じて住友商事から13.61%を約155億円(1株2045円)、光通信から全株式を約420億円(同2473円)を買い取る。また、住友商事が所有する残る28%余りの株式についてはベインキャピタルが約380億円(1株2412円)で相対取得する。一連の取引は2025年3月中旬以降に完了する見通し。
ティーガイアは2008年、三井物産系のテレパーク(当時、東証1部上場)と、住友商事、三菱商事の両社を母体とするエム・エス・コミュニケーションズが合併して発足。その後、2010年代半ばに住友商事が筆頭株主となった。2022年4月に東証1部から東証プライム市場に移行した。
No. | 開示日 | 買い手 | 対象企業・事業 | 売り手 | 業種 ▽ | スキーム ▽ | 取引総額(百万円) ▽ | タイトル |
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1 |
2017年10月30日 |
(株)クオカード
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22,551
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2 |
2011年10月18日 |
(株)TG宮崎(携帯電話販売代理店事業)
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(株)マエムラ
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1,910
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3 |
2019年3月25日 |
PCテクノロジー(株)
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株主
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非公表
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4 |
2008年5月22日 |
(株)エム・エス・コミュニケーションズ
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5 |
2019年7月17日 |
ポピュラーソフト(株)
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非公表
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非公表
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6 |
2020年3月26日 |
インフィニティコミュニケーション(株)
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非公表
|
非公表
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