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【ソフトバンク】(2)大型M&Aの新たな幕開け 3.3兆円でARM買収、次は10兆円ファンド

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膨れるのれん、純資産の3倍以上に

 図2は、のれん代と無形資産を合算した金額と資本合計(純資産)に占める割合の推移である。ARMの買収により、国際会計基準を適用した2012年4月1日以降の中で、直近2016年9月期が最も金額が大きく10兆円を超えた。また、資本合計(純資産)の3倍以上に膨れ上がっている。減損になれば恐ろしい。

 2016年9月期の時点では、技術、仕掛中の研究開発および顧客基盤等の無形資産については識別および測定中とある。つまり、計算中であり、無形資産に配分されるべき金額を含め、取得対価の大部分である3.2兆円がのれん代に計上されているのだ。

 無形資産は一定の基準で償却が行われる資産であるが、のれん代は国際会計基準において償却が不要な資産となる。利益は順調に成長していると決算発表されているが、将来的に無形資産の償却負担により利益が圧縮される事は確かであろう。

図2 のれん代と無形資産を合算した金額と資本合計(純資産)に占める割合の推移

極端に高くはないTOBプレミアム

 ARMの株主は株式1株につき1700ペンスの現金を受領する権利が付与される。ARMの買収発表の前営業日の株価1189ペンスの約43%、3か月平均株価1004ペンスの約69.3%のプレミアムがついている。ソフトバンクが、ARMを、株式市場の評価よりも更に高く評価したという事だ。

 なお、我が国における最近のTOBのプレミアム(3ヶ月平均)の推移は、16年1月~3月平均で45.13%、4月~6月平均で34.68%、7月~9月平均で56.27%となっている。株式市場で上場会社を買収する場合、プレミアムを上乗せする事は一般的である。

2016年第3四半期TOBプレミアム分析レポート参照

 株式市場での評価と買収価額との関連で分析すると、若干割高ではあるものの、我が国のTOBプレミアムの水準と比較して、極端に高すぎるという事はない。

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