東京海上ホールディングス<8766>のM&Aの特徴は、2001年から翌年にかけての東京海上保険と日動火災保険の統合すなわち国内においての統合と、その後におけるクロスボーダーM&Aにある。

東京海上保険と日動火災保険の統合

 東京海上保険は三菱財閥に所属する会社として1879年に設立された日本最初の保険会社であった。一方、日動火災保険は、旧安田財閥に所属する会社として1898年に東京物品火災保険という商号で設立され、動産に強みがある保険会社であった。

 両社が統合するのは設立から100年以上先の2002年になる。これには、金融市場のグローバル化の流れの中で、改正保険業法などの施行により始まった保険商品の自由化による保険会社間の競争激化の流れが影響している。加えて、我が国においてバブル経済の崩壊以降に起きた資産運用環境の長期停滞もあり、保険業界では経営基盤強化と業務効率化を目的とした業界再編が進んだ。02年4月に東京海上と日動火災は、一般・金融事業を傘下に持つ国内初の上場保険持株会社ミレアホールディングスを設立し統合を果たし、08年に東京海上ホールディングスに商号変更して現在も存続している。

 当時、業界では大手損保会社の統合ラッシュであった。01年に日本火災と興亜火災が合併し、日本興亜損保が、02年に安田火災と日産火災が合併し損保ジャパンが誕生、その後両社は14年に合併し、損保ジャパン日本興亜損保となっている。

 また、01年に三井海上と住友海上が合併し三井住友海上が誕生。01年に大東京火災と千代田火災が合併しあいおい損保が、01年同和火災、ニッセイ損保が合併しニッセイ同和損保が誕生した。09年には、三井住友海上、あいおい損保、ニッセイ同和損保の経営統合、現在のMS&ADインシュアランスグループホールディングス(以下MS&AD)となっている。

 現在、国内大手損保会社は、東京海上ホールディングス、SONPOグループ、MS&ADの3グループに集約されている。