M&Aで巨大企業になった代表銘柄の楽天<4755>。大手国内インターネット通販サイト「楽天市場」で成長し、2017年4月までに国内で10件のEC関連企業買収を成し遂げた。が、2017年以降はネット通販をはじめとする電子商取引(EC)企業の買収はなく、脱・通信販売の傾向が強まっている。とはいえ2018年に入って4件の買収を決めるなど、決してM&Aに消極的になったわけではない。M&Aアーカイブス2回目の登場となる今回は、2017年4月以降の楽天の動きを探る。

450億円で中堅損保を買収

2018年1月、楽天は野村ホールディングス(HD)<8604>傘下の中堅損害保険会社である朝日火災海上保険(7月2日付で「楽天損害保険」に社名変更)の株式を約450億円で取得し、完全子会社にすると発表した。損保業界は東京海上ホールディングス<8766>、MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>、SOMPOホールディングス<8630>の大手3社の寡占化が進み、中堅損保との差は開くばかり。野村HDは将来展望が見えない朝日火災を持て余していたという。

2カ月後の同年3月にはペット保険の「もっとぎゅっと少額短期保険」を完全子会社化し、同年5月には「楽天少額短期保険」に社名変更している。楽天は現在約1兆5000億円、年率1%前後で安定成長するペット関連市場を狙い、犬や猫、ハムスターといったペットがいる顧客向けにペット用品の割引券などを配布する「楽天ペット割」を開始。ペット保険も、そうしたペット市場開拓の一環といえる。

ペット市場をターゲットにしたイベントも(同社ホームページより)