「2020年に人材領域でグローバルNo.1になる」との目標をかかげるリクルートホールディングス<6098>の戦略がはっきりと見えてきた。2018年3月期の決算発表で峰岸真澄社長兼CEO は「さまざまなM&A を活用して人材ビジネスにイノベーションを提供していく」と述べ、M&Aに積極的な姿勢を示した。同社はこれまでもM&Aによって企業規模を拡大してきただけに、予想通りの流れではあるが、売上高でグローバルNo.1になるためには3兆円以上が必要で、今後3年ほどで少なくと8000億円以上の増収が必要となる。最後の仕上げに向けたM&Aはこれまでとは違った大きな役割が求められることになりそうだ。

いよいよ海外売上高が半分以上に

2018年3月期は売上高が2兆1733億8500万円となり、過去最高を更新した。このほか同社が指標にしている他の数字も過去最高を更新。ここ数年推し進めてきた海外投資の効果も表れ、海外売上比率は前年度の43%から46%にアップした。いよいよ今期は売り上げの半分を海外で稼ぎ出す、まさにグローバル企業となりそうだ。

グローバルNo.1を目指す戦略として現時点で明確なものは3つある。1つは米国の求人口コミサイトを運営するグラスドアの買収。2つ目はグループ組織の再編。最後が峰岸社長が「さまざまなM&A」と表現した新たな企業買収だ。

リクルートは2018年7-9月の間に約1285億円を投じて、求人口コミ情報を掲載するサイトの運営会社である米国グラスドアを完全子会社化する。2019年3月期の予想では売上高は160億円の増収になる程度で、最終損益にいたっては31億円程度の赤字となるという。これがなぜグローバルNo.1となるための1つの戦略なのか疑問だろうが、その答えは他の子会社とのシナジー効果にある。

峰岸社長は2018年3月期の決算発表でわざわざ、グラスドアの業務内容や買収の効果などを説明。同社に対する期待の高さを表した。

決算売上高営業利益
2015年3月 1兆2999億3000万円1224億9900万円
2016年3月 1兆5886億2300万円1140億3200万円
2017年3月 1兆9419億2200万円1935億1300万円
2018年3月 2兆1733億8500万円1917億9400万円
2019年3月 2兆3020億円2100億円
※2017年以降は国際会計基準
※2016年以前は日本基準
※2019年3月期は見込み