住友林業<1911>がM&Aをテコに海外での住宅事業を加速している。2009年以降、豪州で2社、米国で4社の住宅メーカーを矢継ぎ早に傘下に収め、目覚ましい成果を上げつつある。豪州、米国での年間販売棟数は合計9000棟に迫る勢いで、数量では国内販売を上回る。その海外住宅事業は今や全売上高の四分の一を占め、会社の屋台骨を支えるまでに成長。昨秋にはインドネシアで住宅分譲に乗り出し、成長が続くアジア市場にも照準を合わせている。快進撃はどこまで続くのか、はたまた死角はないのか...
サカタのタネが海外市場へ積極的に進出している。理由は新興国の人口増と食の西洋化に伴う洋食野菜の需要増だ。しかし、世界最大手の米モンサントが独バイエルに買収されるなど、業界地図は大きく変わろうとしている。サカタのタネはこの乱戦を生き残れるか。
ビジネスモデルの変革を旗印に、富士通がハード製造からICTサービス企業に経営の軸足を急ピッチで移しつつある。パソコン事業に続き、携帯電話事業の売却を決断。事業構造改革とM&Aを表裏一体で推進し、“撤退戦”もようやく一段落する形だ。
三菱ケミカルHDのグループ企業である三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの3社が2017年4月に合併して、年商2兆円を超える化学メーカー・三菱ケミカルがに誕生した。合併によって今後どのような化学反応が起こるのか。新たな化合物に注目が集まる。
2015年5月、日本から世界最大の工作機械メーカーの「DMG森精機」が誕生した。世界7カ国で14の開発・製造拠点を擁し、約1万2000人の従業員を雇用する巨大企業に飛躍する。中小企業から大企業まで全世界で約15万社のユーザーを抱える。その「原動力」はM&Aだった。