SOMPOホールディングス＜8630＞、農家直売所事業などの農業総合研究所＜3541＞をTOBで子会社化

SOMPOホールディングスは、少子高齢化などで国内損害保険市場が縮小に向かっているのに対応し、非保険分野の事業拡大を進めており、その一環。新規事業創出を担うグループ会社のSOMPO Light Vortex（東京都新宿区）を通じて、TOB（株式公開買い付け）を実施し、農業総合研究所を子会社化する。

農業総合研究所は農家の直売所（都市部のスーパーマーケット内などに設置）事業と、生産者から直接農産物を買い取りスーパーなどに卸す産直事業を経営の柱とする。

買付価格は1株につき767円で、TOB公表前日の終値496円に54.64％のプレミアムを加えた。買付予定数は1795万8229株。下限は所有割合49.01％にあたる1068万8800株。買付代金は最大137億7300万円。

農業総合研究所の筆頭株主で会長CEO（最高経営責任者）の及川智正氏、第4位株主で社長の堀内寛氏はそれぞれ所有株式の一部をTOBに応募する。そのうえでTOB成立後の出資構成をSOMPO Light Vortex82.5％、及川氏12.5％、堀内氏5％とする予定。

買付期間は12月26日～2026年2月16日の30営業日。決済の開始日は2月24日。公開買付代理人はみずほ証券（復代理人は楽天証券）。

農業総合研究所はTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社の東証グロース市場への上場は廃止となる。

農業総合研究所は2007年に設立。2016年に東証マザーズに上場した（2022年4月に東証グロース市場に移行）。