自動車タイヤやゴルフ用品、テニス用品、制震ダンパーなどを手がける住友ゴム工業<5110>にとって2018年、2019年は節目の年となる。2018年はスコットランド人のジョン・ボイド・ダンロップ(ダンロップは住友ゴム工業の商標)が初めて空気入りタイヤを実用化して130年目の年。また2019年は住友ゴム工業が創業して110年になる。さらに2018年1月には子会社のダンロップスポーツとダンロップインターナショナルをM&Aで本体に取り込み、スポーツ事業の一層の拡大に乗り出した。2022年を最終年度とする5カ年の中期経営計画を策定したのも2018年1月だ。住友ゴム工業はこれからどこへ向かうのか。路面の状況を的確にとらえたコーナーリングが注目される。

ダンロップブランドの盟主になった住友ゴム

    住友ゴム工業の商標の一つであるダンロップの基となったジョン・ボイド・ダンロップが、息子のジョニーが壊した自転車タイヤを見て、ゴムのチューブなどを用いた空気入りのタイヤを作り上げたのが1888年。今年はこの年から数えて130年目に当たる。ダンロップは翌年の1889年に起業し、タイヤの生産を始めた。

国産第一号タイヤ

    日本では1909年にジョン・ボイド・ダンロップが創業した英国ダンロップ社の工場を神戸に誘致して、わが国初の近代的ゴム工場として創業。2019年は創業から数えて110年目に当たる。同社では創業の翌年1910年に自転車タイヤ・チューブ、人力車タイヤ(ソリッド)の生産を始めている。

 現在の主力事業である自動車用タイヤの生産開始は1913年で、これが国産タイヤ第一号となった。1930年にはゴルフボールと硬式テニスボールの生産に着手、その後のゴフル、テニスのブームを支えてきた。

 住友グループが資本参加したのはその30年後の1960年。1963年には住友グループの経営となり、社名を「住友ゴム工業株式会社」に変更し、現在に至っている。

 住友ゴムのM&Aはダンロップブランドの拡充の歴史とってもいい。経営難に陥った英ダンロップは、1985年に英国のBTRに買収され、その際に、住友ゴム工業は英国をはじめドイツやフランスの6タイヤ工場とタイヤ技術中央研究所を買収した。

 英国のダンロップに代わって、日本のダンロップが世界のダンロップの盟主となった時だった。この動きはさらに加速し、1986年には米国ダンロップを買収。日、米、欧すべてで、住友ゴム工業がダンロップのそのものとなった。