文化シヤッター<5930>はシャッター、ドアを主力として建材大手の一角を占める。2020年の東京五輪・パラリンピック関連需要を背景に業績は堅調に推移しているが、「ポスト五輪」を見据えて新たな事業領域の開拓に余念がない。ターゲットの一つが海外市場。海外売上比率はまだ1%に満たず、業界内でも大きく出遅れている。その同社が2018年3月、50億円超を投じて初の本格的な海外M&Aを実施し、豪州の有力建材メーカーを子会社化した。

エコ・防災、ロングライフ、海外など「注力事業」に位置付ける

「注力事業」ー。文化シヤッターは2016年度からスタートした5カ年の中期経営計画で、エコ・防災、ロングライフ(住宅リフォームやビルのリニューアル)、メンテナンス、海外、特殊建材の5事業を「注力事業」と位置付けた。これに対し、シャッター、ドア、パーティション、エクステリアなどの建材製品群を「基幹事業」と位置付ける。中期計画では最終年度(2021年3月期)に売上高2000億円を目標とする(計画スタート時は1431億円)。このうち、「注力事業」については現在の300億円から600億円に倍増を目指しており、売上比率も20%から30%に引き上げる。

シャッター、ドアに代表される「基幹事業」をめぐっては東京五輪関連施設をはじめ、大都市圏を中心とした再開発プロジェクト、インターネット通販市場の拡大に伴う大型物流倉庫など旺盛な建設需要が続く中、受注を確実に取り込む。同時に、その反動も予想される五輪後をにらんで、既存の事業領域にとらわれない新製品開発や新市場創出に取り組み、持続的な成長に向けた体制強化を推し進める。

ここへきて積極姿勢が鮮明になっているのが海外展開だ。3月に、豪州のガレージドアメーカー、アークパック・ガレージドア(クイーンズランド州)を54億円で買収し、完全子会社「BXブンカ・オーストラリア」として営業開始した。同社の直近売上高は110億円。傘下の中核事業会社であるスチールライン・ガレージドアは新築戸建住宅向けガレージドア市場で豪州トップ。ブリスベンに本社・工場を置き、国内主要都市に15の販売拠点を持つ。ガレージドアに関して製造から販売、施工、アフターサービスまで一貫して手がける同国唯一の会社という。豪州は移民の受け入れに伴う安定的な人口増加などで中長期的に住宅需要の伸びが見込まれており、新築だけでなく、リフォーム市場も積極的に開拓する。

〇中期経営5カ年計画(2017年3月期~2021年3月期)  

  2016/3 実績2021/3 計画
売上高 1431億円2000億円
・基幹事業 1037億円1279億円
・注力事業   291億円  602億円
・その他   103億円  119億円
営業利益   100億円  200億円