ラオックス<8202>が大きく経営の舵を切る。これまでは中国人観光客向け免税品の売上高が全体の75%を占めていたが、3年後にはこの比率を37%ほどに引き下げる。

免税品以外の事業の売り上げを伸ばすことで相対的に売り上げ構成比率を引き下げる計画で、これによって全体の売上高は3年間で何と2.5倍になるという。3年間の平均成長率は38%という意欲的な計画だ。この急激な成長を実現するためには、M&Aは欠かせない手法の一つとなるはず。今後、どのような分野に触手を伸ばすのか。ダイナミックな展開が見られる3年間となりそうだ。

免税店事業一辺倒から方針変換

ラオックスは1930年に創業者の谷口正治氏が東京都墨田区で谷口商店を開業したのが始まり。1976年にラオックスに社名を変更、家電の販売を行っていた。2009年に蘇寧電器股份有限公司(現 蘇寧易購)と業務・資本提携したのを機に、同年に初の免税店・秋葉原本店をオープン。2011年には蘇寧電器(現 蘇寧易購)が親会社となり、免税店を中心とした事業を展開してきた。

同社の近年の業績は低迷気味だった。この2年間を見ると売上高は600億円前半で、営業利益は2年前の2016年12月期が9億5500円の赤字で、2017年12月期は黒字転換したものの1億3800万円にとどまった。

過去5年までさかのぼると、2015年12月期に中国人観光客によるいわゆる“爆買い”で売り上げ、利益とも大きく伸びたものの、5年前の2013年3月期の営業利益は16億6400万円の赤字で、翌年の2014年3月期は17億3600万円の黒字といった具合で、ピリッとしない。

そこで打ち出したのが『インバウンドからグローバル ライフスタイル(ボーダーレス社会)へのトップランナーを目指す』という目標。2018年2月に作成した第3次中期経営計画に盛り込んだ。

外国人観光客を免税店で迎え受ける「待ちのビジネス」だけでは、大きな成長が見込めないと判断したもので、今後は国内外に日本の良質な商品を届ける「攻めのビジネス」に転じる作成だ。

ラオックスの売上高の推移(単位:億円、2018年12月期は予想)


ラオックスの営業利益の推移(単位:億円、( )内は赤字、2018年12月期は予想)