新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に起因する初の病院倒産が発生した。帝国データバンクによると、2020年7月21日に岸本整形外科医院(岡山県真庭市)が岡山地方裁判所津山支部へ自己破産を申請した。負債は約3億3000万円。

ただでさえ苦しい病院経営にコロナ禍が…

同病院は1965年に創業した診療所で、整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科の診療科目で地域医療を担ってきた。2014年12月度には約1億8000万円の医業収入があったが、その後は外来診療のみとなり2019年12月度の医業収入が約1億円にまで減っていた。

2020年3月に入ると新型コロナの感染懸念から外来診療件数が減少。4月以降の収入高は前年同月比で約20%減となり、病院運営が困難な状況に陥ったという。

全国的にも新型コロナウイルスの感染リスクを回避するために、高齢者を中心に通院を控える人が増えたとされる。5月に日本病院会など3団体が発表した「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査」によれば、4月の1医療機関当たりの医業収入は前年同期比10.5%減に落ち込んだ。

5月以降も状況は大きく改善していない。7月には東京女子医科大学病院(東京都新宿区)がコロナ禍による業績悪化を理由に夏の一時金を支給しないと労働組合側に伝え、看護師らが数百人規模で退職するのではないかとの報道もあった。

帝国データバンクによると、2020年上半期(1月~6月)の医療機関倒産件数は12件と、2011年以降の10年間では2016年上半期の11件に次ぐ少なさだった。しかし、いよいよ病院のコロナ倒産が大量発生する可能性が高まっている。

コロナ禍で病院倒産が多発すれば、国民の健康を脅かすことに…