島根県内でスキー場の倒産が相次いでいる。2020年3月31日に島根県邑南町で「瑞穂ハイランド」を運営する瑞穂リゾート(広島市)が事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債総額は約30億円の見込み。同社は同スキー場のほか上田プラザホテル(長野県上田市)や武雄センチュリーホテル(佐賀県武雄市)などの宿泊施設の受託運営も手がけていた。

西日本最大級のスキーリゾートが自己破産

瑞穂ハイランドは1986年に開設されたスキー場で、標高1212メートルの山腹を開発した全13コース、最長滑走距離3700メートルと西日本最大級のゲレンデに、収容人数88名のホテルやレストランなども備えたスキーリゾート。

政令指定都市の広島市(人口約120万人)中心部から高速道路経由で約70分と近いことや、福岡市(同160万人)、北九州市(同94万人)などからも日帰り圏内という好立地で、2014年7月期には年間売上高約9億5100万円を計上していた。

しかし、その後は暖冬による雪不足で営業日数が短くなり、スキー人口の減少も相まって2018年7月期の年間売上高が約6億7600万円にまで落ち込み、2期連続の最終赤字を計上していたという。今季はこれに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による外出自粛が追い撃ちをかけて来場者数が大幅に減り、3月22日に営業を終了している。

経営破綻した「瑞穂ハイランド」のシーズン終了告知(同社ホームページより)

これに先立つ同2月17日には島根県浜田市で「アサヒテングストン」を運営するユートピア・マウンテンリゾート(浜田市)が営業を停止して自己破産に追い込まれている。負債総額は約2000万円の見通し。

同スキー場は瑞穂ハイランドに近く、広島市中心部から高速道路経由で約80分、九州からも高速道路でアクセス可能な好立地。1995年のオープンで、全7コース、最長滑走距離3080メートルと瑞穂ハイランドよりも小ぶりのスキー場ながら、豊富な天然雪でスキーヤーの評価が高かった。

だが、近年は瑞穂ハイランドと同じく暖冬による雪不足に悩まされ、人工降雪機を導入するも稼働日が減少。2018〜2019年シーズンの営業日はわずか25日間で、来場者数は6000人、売上高は約2000万円に留まった。2019〜2020年シーズンは数千万円をかけてリフトなどに設備投資をしたが、積雪がなく1日も営業できなかった。

皮肉なことに営業を停止したこの日にシーズン初の本格的な雪となり、ゲレンデに約20センチメートルの積雪があったという。