新型コロナウイルスの影響で業績を下方修正した上場企業が急増した。信用調査会社の帝国データバンクのまとめによると、5月13日までに業績の下方修正を発表した企業は520社となり、5月6日の前回調査から145社増えた。これに伴い消失した売上高の合計は約4兆3202億円と、前回調査から約1兆2203億円増加し、一気に4兆円を突破した。 

5月6日の調査では4月28日の調査と比べ、発表企業は49社増、消失売上高は1909億円増と、伸びが鈍化していたが、一転して急拡大となった。前回の調査期間がゴールデンウイーク中の4月29日から5月6日までだったことから発表件数が抑えられ、その分今回に発表が集中したものとみられる。 

新型コロナの関連倒産も5月14日15時時点で147件と増加傾向をたどっている。 

新型コロナの影響でエネルギー需要が減少 

5月13日の調査で、新たに業績の下方修正を発表した企業の売り上げ規模の上位3社はマツダ<7261>、シャープ<6753>、国際石油開発帝石<1605>だった。 

マツダが下方修正した2020年3月期の売上高は3兆4302億円で、前回予想より698億円引き下げた。利益の方も営業利益を164億円減の436億円に、経常利益を170億円減の530億円に、当期利益を309億円減の121億円にそれぞれ引き下げた。 

同社では主要市場における需要の縮小に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による影響などを下方修正の理由に挙げた。 

シャープが下方修正した2020年3月期の売上高は2兆2700億円で、前回予想より1800億円引き下げた。利益の方も営業利益を480億円減の520億円に、経常利益を400億円減の550億円に、当期利益を600億円減の200億円にした。 

1月下旬以降の新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、ディスプレーなどのデバイスの納入先工場の稼働率が低下したことや、生産や物流、販売活動が十分でなかったことなどを下方修正の理由としている。 

国際石油開発帝石は新型コロナウイルスの影響によるエネルギー需要の落ち込みで、将来の油価動向が不透明であることから、2020年12月期の業績予想を下方修正した。 

それによると売上高は4940億円減の7100億円と1兆円を割り込む。営業利益は3270億円減の1720億円に、経常利益は3730億円減の1630億円に引き下げた。当期利益は1350億円減の100億円と、何とか黒字を確保できる水準にまで落ち込む見込み。 

このほかコニカミノルタ<4902>や日揮ホールディングス<1963>も業績を下方修正した。

文:M&A Online編集部