新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が、ついにマスメディアの「営業停止」を引き起こした。2020年4月8日、集英社が発行部数約160万部と業界最大手の少年向けコミック誌「週刊少年ジャンプ」の発売を1週間延期すると発表したのだ。

作家への感染リスクを懸念して「発売延期」を決断

編集部社員に新型コロナウイルス感染の疑いがあり、作家・関係者への感染リスクを考慮して同誌編集部全体で作業を一時中断した。

これに伴い、同20日発売予定だった「週刊少年ジャンプ21号」の発売を1週間延期し、「同21・22合併号」と号数を変更したうえで、同27日に発売するという。すでに編集作業が完了している前号の「同20号」は、予定通り同13日に発売する。

同様の事態は他のマスメディアでも起こっている。同4日に朝日新聞社記者の感染が判明。テレビ局でも同3月25日に日本テレビの社員が、同31日にTBSの派遣社員とNHK子会社のNHKテクノロジーズ社員が、同4月1日にテレビ東京ホールディングスの派遣社員が、それぞれ新型コロナウイルスに感染したと発表している。

新聞社では記者による不特定多数の人に対する取材が、テレビ局では報道取材に加えて多くの出演者が参加するドラマやバラエティー番組の収録が、それぞれ影響を受けるのではないかと指摘されている。しかし、最も致命的なのは紙面制作や番組送出といったメディアの「インフラ」部分を支えるスタッフの感染である。

テレビ局の送出部門で感染が拡大すると、放送に甚大な影響が生じる(TBSホームページより)

新聞の場合は記者が感染しても無症状や軽症であれば、待機中の自宅または隔離滞在施設から電話、ビデオ通話による取材ができるし、過去の取材を元にした記事執筆が可能だ。ただ、記者が出稿した原稿を記事に組むなどの紙面制作を担当する整理や制作部門で感染者が出た場合は、作業が滞ることになる。