新型コロナウイルスがファミリーレストランの経営に大きな影を落としている。九州を中心にファミリーレストランを展開するジョイフル<9942>は2020年6月8日に、全店の4分の1に当たる200店を閉店すると発表した。

これに先立ってロイヤルホストなどを展開するロイヤルホールディングス<8179>が5月14日に、不採算店70店舗の閉店計画を明らかにしたほか、近畿圏を地盤とするフレンドリー<8209>も6月4日に、ファミリーレストランは1店舗のみだが、居酒屋を中心に41店舗の閉店を発表した。

ファミリーレストラン最大手すかいらーくホールディングス<3197>が5月21日に発表した2020年12月期第1四半期決算は、営業利益が前年同期比99.3%減の4000万円、税引き前損益は8億1200万円の赤字に転落、四半期利益は同90.8%減の2億4800万円と苦しい内容となった。

新型コロナウイルスの影響で来店客数が減少したのが理由で、2020年12月期通期についてもコロナ感染で業績予想の算定が困難であるとして、2月13日に公表していた業績予想を取下げ未定とした。

緊急事態宣言の解除に伴い、飲食店の来店客数は増えつつあるものの、ファミリーレストランの経営は当面厳しい状況が続きそうだ。

通期の業績見通し立たず

ジョイフルは新型コロナウイルス感染拡大の長期化、消費者の行動や外食に対する価値観の変化などを踏まえ、収益改善が見込めない店舗の閉店を決めた。

7月以降順次、閉店していく計画で、2020年6月期の業績見通しについては、現在算定中という。

ロイヤルホールディングスは緊急対策として徹底した物件費の削減や、4割の設備投資計画の先送りなど5項目の取り組みを発表。そのうちの一つとして不採算店舗70店舗程度の閉店を決めた。

このほかにも2020年6月から12月まで、役員報酬の減額を実施するとし、代表取締役30%、常務取締役20%、取締役15%、執行役員10%の減額を決めた。

フレンドリーは全70店舗の約6割に当たる41店舗を閉店する。ファミリーレストランの閉店は1店舗にとどまるが、産直鮮魚と寿司・炉端 源ぺい18店や、海鮮うまいもんやマルヤス水軍9店などを閉店する。

新型コロナウイルスの影響はファミリーレストランにとどまらず、外食産業全体に及んでいる。新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波の発生などで長期戦になれば、他業態でも不採算店対策を避けて通ることは難しそうだ。

文:M&A Online編集部