東証適時開示ベースで、2019年2月のM&Aは77件と前年同月(60件)を約3割上回った。前月比では15件増だった。MBOで株式の非公開化を目指す動きも2件あった。
海外案件は13件と前年並みだったのに対し、国内案件は高水準に推移し、調剤薬局や医療機器販売、介護用品関連で動きが目立った。取引金額が1000億円を超える大型案件はなかったものの、日清製粉グループ本社による豪州の製粉会社買収(470億円)を筆頭に100億円以上の案件は6件あった...
調剤薬局業界では「業界全体のM&A動向」が「個別の薬局経営」に大きな影響を与えている。きっかけは平成30年度の診療報酬改定(85%ルール)によるもので、大手の収益力が大きく制限された。
2018年1-6月期(上半期)の日本関連M&A公表案件は25.4兆円と、上半期ベース初の20兆円を突破し、すでに2017年の総額を超えた。今期首位の武田薬品工業によるシャイアー買収が寄与した。