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起業に関する研究論文2本 日本公庫が発表

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日本政策金融公庫総合研究所は、日本政策金融公庫論集2019年5月号に起業に関する研究論文2本を掲載した。「起業の裾野を広げる『趣味起業家』の実態と経営課題」「起業前の出会いを増やす活動が起業に及ぼす効果」がそれ。それぞれ内容を見てみると。

趣味起業家が活動しやすい環境醸成を

起業の裾野を広げる「趣味起業家」の実態と経営課題は、桑本香梨主任研究員が執筆した。論文では「趣味起業家は、その他の起業家に比べて、①事業が小規模であること、②別に収入源があったり、主たる家計維持者ではなかったりする人が多いこと」

「③ワークライフバランスの充実をより求めており、事業収入は低いが、開業に対する総合的な満足度はその他の起業家と差がないこと、④事業分野における実務経験のない人が多く、財務·税務等の知識仕入先ルートや業界動向などの情報を必要とする一方で、経営の相談ができる相手がいないと感じていることなどがわかった」

「小規模な趣味起業は、個々の付加価値創出力は低いかもしれないが、自分の意思で事業を始め、少ないながらも売り上げをあげることで、起業の一翼を確かに担っている。家庭生活と両立しながら自己実現も成しうる点で、起業の裾野を広げる推進力として期待が寄せられる。趣味起業家に対する理解が深まり、支援が広がることで、彼らが活動しやすい環境が醸成されていくことが望まれる」とまとめた。

出会いを増やす活動は起業に貢献

「起業前の出会いを増やす活動が起業に及ぼす効果」は竹内英二研究主幹が執筆した。論文では「起業後10年以内の人を対象に、起業に必要なネットワークの形成に関するアンケートを実施。その結果、起業前に出会いを増やす何らかの活動を行っていた起業家の割合は全体の33.3%を占めた。アンケートで明らかになった出会いを増やす活動と起業との関係は次のとおりである」

「第1に、事業計画等について一緒に検討した人がいたとする人の割合が回答者全体の38.6%を占めているが、その相談相手のうち22.2%は出会いを増やす活動で出会った人である。第2に、数は少ないが、出会いを増やす活動で出会った人が、複代表や常勤役員として起業に参加するケースがみられる」

「第3に、出会いを増やす活動に取り組んでいた起業家の割合は、提供する製品やサービスの新規性·独自性が大きいほど多くなっている。第4に、起業後の従業者数の変化をみると、相談相手に起業家·起業志望者交流会で出会った人がいる場合に、従業者数が増加する確率が大きくなっている」

「このように出会いを増やす活動は、起業の準備、起業の実現、起業後の経営のいずれの段階でも貢献している。起業に当たって困難を抱える起業家は、出会いを増やす活動に取り組むべきであり、創業支援策として出会いを増やす活動を活発にしていくことが望まれる」と結んだ。(日本政策金融公庫論集はこちら

文:M&A online編集部

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