スマートフォン(スマホ)アプリを使ったサービスで本格的な再編が始まった。スマホ決済サービスでは「PayPay(ペイペイ)」と「LINE Pay」の2強がソフトバンクグループ<9984>子会社のZホールディングス<4689>とLINE<3938>の経営統合で合流することになった。

「PayPay」の独走を食い止められるか

「PayPay」と「LINE Pay」の事業統合は確実な情勢で、国内スマホ決済サービスで「PayPay」1強体制がさらに強まることになる。一方、「PayPay」や「LINE Pay」と同サービスで競合するメルカリ<4385>は2019年10~12月期連結決算で「メルペイ」などの赤字が響き、営業損失が68億円と前年同期の6倍に膨らんだ。

メルカリもスタートアップのOrigami(オリガミ、東京都港区)の買収などスマホ決済サービスでの成長を目指すが、登録者は2020年1月末で600万人と「PayPay」(2400万人)の4分の1に留まっているのが現状だ。NTTドコモ<9437>との業務提携に踏み込んだが、資本提携については白紙の状態という。

今回の業務提携を機に、メルカリがドコモに「メルペイ」事業を切り出して譲渡するとの見方もある。が、メルカリには2019年12月末時点で1113億円の現預金があり、「メルペイ」の赤字が直ちに経営に悪影響を及ぼすわけではない。本業のフリマアプリ「メルカリ」の売上高も当初予想は下回ったが、依然として前年同期比で20%の成長を続けている。

しかも「メルペイ」は単なる新規事業ではなく、フリマアプリ「メルカリ」の売上金を再び同アプリ上での購入に循環させる「メルカリ経済圏」構築のための手段でもある。そう簡単に事業譲渡できる事業ではない。とはいえ、ドコモとの業務提携という弱いつながりで、独走する「PayPay」を食い止めるのは至難の業だ。

そこで参考になるのが、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>によるスマホ配車アプリでの「出口戦略」だ。DeNAが独自展開する「MOV」を、タクシー大手の日本交通ホールディングス(HD、東京都港区)の「JapanTaxi」と2020年4月に統合すると発表した。

「MOV」が統合する配車アプリサービスの「Japan Taxi」(Japan Taxiホームページより)