メルカリ<4385>はスマホ決済サービスを手がける子会社のメルペイ(東京都港区)を通じて、同業のOrigami(東京都港区)を2020年2月に完全子会社化する。

メルペイとOrigami両社の強みを融合することで、スケールメリットに加え、独自の価値を提供できると判断。Origamiが提供しているOrigami Payのサービスとブランドを、一定の周知期間を経た後にメルペイに統合するという。 

ただメルカリ、Origamiともに赤字経営が続いており、PayPayや楽天ペイなど他のスマホ決済サービス事業者との競争が激化するなか、黒字化の見通しが立たないのが実情のように見える。 

メルペイとOrigamiが一つになることは果たして「吉」とでるのだろうか。 

赤字続きのスマホ決済サービス 

メルカリは2019年2月にスマホ決済サービス「メルペイ」事業を開始。フリマアプリ「メルカリ」の月間1450万人の顧客基盤などを背景に利用者を広げている。 

一方、Origamiは2012年の設立で、2016年にスマホ決済サービス「Origami Pay」事業をスタート。信金中央金庫(東京都中央区)と資本業務提携するなど事業を拡大していた。

こうした取り組みの結果、メルカリ、Origami両社のここ3年間の業績を見ると、いずれも売り上げは伸びている。ところが営業損益は年々悪化しており、Origamiの2018年12月は売上高が2億2200万円に対し、営業損益は25億4400万円の赤字だった。 

メルカリの2019年6月期は売上高516億8300万円に対し、営業損益は121億4900万円の赤字という厳しい状況だ。こうしたメルカリの赤字体質は改善されておらず、2020年6月期第1四半期では営業損益は70億1000万円の赤字で、前年同期(25億1300万円の赤字)と比べても赤字幅は大きく拡大している。 

メルカリは2020年6月期の通期の業績予想を公表していない。その理由の一つとしてメルペイ事業が投資フェーズにあり損失額が拡大する可能性があることを上げている。 

損失拡大のリスクを抱えるメルペイに、やはり赤字が拡大傾向にあるOrigamiが一つになることのメリットは今のところ見当たらない。 

【メルカリの業績】

 2017年6月期2018年6月期2019年6月期
売上高220億7100万円357億6500万円516億8300万円
営業損益    △27億7500万円    △44億2200万円    △121億4900万円   

【Origamiの業績】

 2016年12月期2017年12月期2018年12月期
売上高5300万円1億7800万円2億2200万円
営業損益△6億8900万円△13億600万円△25億4400万円