消費低迷を理由に業績予想を下方修正する企業が相次いでいる。ホームセンターのコメリ<8218>、クリーニング業の白洋舎<9731>、食品メーカーの石井食品<2894>が1月29日にそろって通期の業績予想を修正。白洋舎、石井食品は当期損益が赤字に転落する。 

同日はこれら3社のほかにも消費者に近い分野で事業を展開している事務用品のキングジム<7962>や、地図のゼンリン<9474>、無料情報誌のぱど<4833>なども業績予想を下方修正した。 

中国・武漢で発生した新型コロナウイルスの感染拡大に伴う訪日中国人旅行者の減少や、米中貿易摩擦に伴う景気減速など、消費減速リスクが表面化しているだけに、今後も消費低迷を理由に業績予想を下方修正する企業は増えそうだ。 

外出を控える傾向も 

コメリは2019年春先の低気温や、暖冬による降雪量の減少などの影響で季節商品が低調だったことから、2020年3月期の売上高を当初の予想より87億円引き下げ3493億円に修正した。営業利益、経常利益、当期利益ともに引き下げ、当初予想比3.4%-9.3%の減益予想とした。 

白洋舎は2019年12月のクリーニング品の取り扱いが、前年割れとなったことから2019年12月期の売上高を1億5000万円引き下げ、502億5000万円とした。利益面では売上高の減少に加え材料費などの経費が増加したことから、当期損益を当初の6000万円の黒字から1000万円の赤字に修正した。 

スーパー向けにミートボールやハンバーグなどの食肉加工品を製造している石井食品は主力のミートボールやハンバーグの売り上げが減少したほか、正月料理、惣菜なども振るわなかったため、2020年3月期の売上高を当初予想より5億2000万円引き下げ、94億8000万円に修正した。当期損益は5000万円の黒字から2億3000万円の赤字に転落する。 

キングジムは家具や生活雑貨品、キッチン家電などを手がけるインテリアライフスタイル事業が消費冷え込みの影響を受けたことを、ゼンリンはカーナビ用地図データの販売不振などを、ぱどは家庭ポスティング型媒体事業の計画未達などを理由に、それぞれ通期の業績予想を売り上げ、利益とも引き下げた。 

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う訪日中国人旅行者の減少で、これまで訪日中国人旅行者が多く訪れていた地域では、すでに影響が出始めている。さらに日本の消費者も多くの人が集まる百貨店やショッピングセンターなどへの外出を控える傾向が強まり、消費者の購買心理が悪化することが予想される。 

多くの上場企業が決算期とする2020年3月期は残り2カ月ほど。新型コロナウイルスの影響で2020年3月期の業績を下方修正する企業が今後増えることは避けられそうにない。

文:M&A Online編集部